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会社が副業禁止なのに、副業してバレたら…懲戒処分されるか?

コラム

「マイナンバーで副業がバレる」は誤解だった

びっくり

 ところで、マイナンバー制度が始まったころに、マイナンバー制度が社会保障や税にも関するものであることから、こっそり副業をしていてもマイナンバー制度によって会社にバレてしまうのでは、という説が広まりました。

 ですが、これは誤解です。現在、民間事業者にマイナンバーの利用が許されているのは、社会保障、税に関する手続書類の作成事務のみです。つまり、会社がマイナンバーを把握したからといって、その社員の所得を把握できるわけではありません。

 会社に副業がバレるとしたら、住民税の金額からです。住民税の支払いは特別徴収(会社から支払われる給与から住民税が天引きされる方法)が原則ですが、副業などの収入も当然に住民税の対象となります。

 そのため、「同じ給与の社員なのに住民税の金額が違う」ということで、副業が会社にバレる可能性はありますが、これは別にマイナンバー制度とは関係ない話です。それに、仮想通貨や不動産投資、アフリエイトなど、副業でなくても本業以外での収入がある人も珍しくないので、住民税の金額が違うだけで直ちに副業がばれるわけでもありません。

(※編集部注:バレにくい方法として、副業収入を確定申告して、住民税欄で「普通徴収」を選択する→副業分の住民税は、本業の会社経由でなく個人で納めにいく(普通徴収)のでバレにくい。ただし、副業もアルバイトなど給与としてもらっている場合は、基本的に普通徴収を選べない)

 とはいえ、すでに説明したとおり、基本的に公務員以外のすべての人について副業は自由ですし、国も後押ししています。いつ会社にバレるかとヒヤヒヤしながらこっそりやるのではなく、きちんと会社に届け出をして堂々と副業をすればいいでしょう。

<TEXT/藤井聡>

第一東京弁護士会所属「弁護士法人ファースト&タンデムスプリント法律事務所」代表弁護士。慶應義塾大学法学部法律学科在学中に司法試験合格。2015年に独立し事務所を設立。「世界を便利にしてくれるITサービスをサポートする」ことを使命(ミッション)に掲げ、IT企業に特化した法務顧問サービスを提供している。自身もITを活用したテレワークスタイルを実践。年間の約1/3は世界を旅しながら働く“ワーク・アズ・ライフ”を体現している

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