セブン-イレブンが時短実験へ。店と向き合う本部社員も楽じゃない
地域の催事にトラブルに……社員でも心休まる時間がない?
まずは職場の雰囲気、社風について若手社員が寄せた口コミを見てみよう。今回の時短営業をめぐる騒動の一端を垣間見ることができる。
「上からの指示が多い。ときには明らかに加盟店のためではなく、本部都合の指示も多いため、どう話せばいいのか困惑することもある。うまくこなしつつ、対応すれば自分のペースで仕事をすることができる。上司にも左右されるので、マネジメントの強い上司だと同じ仕事でも苦労するかもしれない」(販売アドバイザー/20代後半女性/正社員/年収580万円/新卒入社/3年~10年未満/投稿時に在職/2018年度に関する口コミ)
投稿者の「販売アドバイザー」という職種から、内実としては本部と加盟店の間で板挟みとなってしまっているということもあるようだ。また、24時間営業なのはフランチャイズオーナーだけではないのでは? と思われる口コミも見られた。
「残業は非常に多く、担当しているお店の状況によって変わってくる。年末年始や夏祭りなどの催事が重なる店舗だとカレンダー通りには取得出来ない。店舗でのトラブルが発生すると休みでも夜中でも電話がなるため携帯が手放せなくなる」(マーケティングコンサルタント/30代後半男性/正社員/年収650万円/新卒入社/10年以上/投稿時に在職/2018年度に関する口コミ)
日々さまざまな顧客がやってくるコンビニ。突発的なトラブルや地域の催事など、心休まる時間は少ないようだ。
「辛いことを辛いと思わないことが大切」との声も
24時間営業の店舗に寄り添わなくてはならない職種の社員たちは、決してラクではない労働環境のようだが、ポジティブな意見もある。
「仕事をする上でツラいことは人間関係、出勤時間、お客様のことなどたくさんありますが、大事なことはそれをツラいと思わないこと。これは仕事をするうえだけではなく、日々の生活の中でも大切なことです。この言葉を常に思って毎日を生活すれば大丈夫だと思っています」(店舗スタッフ関連職/20代後半男性/正社員/年収350万円/2016年度に関する口コミ)
「大規模店舗と中小店舗の共存共栄」という理想を持って導入されたフランチャイズシステム。しかし、現状では皮肉にも社員やフランチャイズオーナーから改善を求める声があがる形になってしまっている。
セブンイレブン本部とフランチャイズ側で今後どのような歩み寄りがみられるのか、対応に注目したい。
<TEXT/菅谷圭祐 データ/キャリコネ(運営:グローバルウェイ)>