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なぜバフェットはコカ・コーラの株を買うのか?「テーマ投資」社長に聞く

コラム

なぜバフェットはコーラの株を買うか?

テーマ投資

リターンだけ見てると気持ちが落ち着かない

――はじめてテーマ投資する人にアドバイスはありますか?

甲斐:僕の立場から具体的にコレというテーマの推奨はできないんですけど、投資の本質として「応援したい」「好き」という気持ちがあると思います。例えば「投資の神様」と呼ばれるウォーレン・バフェットが、なぜコカ・コーラの株を買っているかというと、もちろんファンダメンタルを分析した結果でもあるんですけど、コカ・コーラが大好きだからなんですよ。

 なのでリターンが高いか低いかではなくて、この領域が来る、好きだ、という気持ちではじめたほうがいいんじゃないかなと。リターンだけ見てると気持ちが落ち着かない。毎日毎日株価を見ちゃうし。でも投資っていうのはそれだけじゃなく、好きだという気持ちがベースにあるともっと楽しいと思うんですよ。

――やはり、20代のうちから資産運用を始めたほうが良いですか?

甲斐:「お金に働いてもらう」という考え方を20代のうちに身に着けたほうがいいと思います。アメリカだと個人資産の5割は投資に回っています。ユーロ圏でも家計資産の3割くらいがリスクマネーで運用されています。でも日本は2割を切っているんです。

 これをユーロ圏の水準まで上げることができれば、明確な副業として捉えられるくらいの収入を生んでくれる可能性があります。人生のポートフォリオを作る中で預金から3割くらいをリスクマネーに移すと楽しいんじゃないかなと思ってます。

インタビュー後半はこちら
今の20代は退職金をもらえない? ゴールドマン・サックス出身のベンチャーCEOがアドバイス

<取材・文/栗林篤>

【甲斐真一郎】
株式会社FOLIO代表取締役。京都大学法学部卒。学生時代に1年半ほどプロボクサーとして活動。2006年にゴールドマン・サックス証券入社。 金利トレーディング部において日本国債・金利デリバティブトレーディングに従事。2010年、バークレイズ証券同部署に転籍し、アルゴリズム・金利オプショントレーディングの責任者を兼任。2015年11月にバークレイズ証券を退職、FOLIOを起業

元IT企業のサラリーマン。株主優待と家賃収入で細々と暮らすフリーライター。著書に『サラリーマンのままで副業1000万円』がある

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