中国が“尖閣諸島乗っ取り”に本腰。命運は8月16日以降に
新型コロナ第2波が日本を襲っている。東京だけでなく、大阪や名古屋、福岡、沖縄など各地域でも勢いを増しており、安倍政権もその対応に追われる日々が続いている。しかし、日本がコロナ第2波の影響に悩まされるところ、中国はそれをチャンスと捉え、尖閣諸島の奪取に向けた行動に本腰を入れている。
法改正で日本の行動を抑止する狙いか
2018年に軍の最高機関である中央軍事委員会の指揮下にある人民武装警察部隊に編入された中国海警局。
6月20日に全人代(中国における国会)で、平時において軍と海警が共同で訓練し、戦時には海警が中央軍事委員会か軍から直接指示を受けることを可能にすべく、「人民武装部隊の法律」を改正した。軍事機能と警察機能との融合によって日本の行動を抑止し、尖閣諸島の奪取に漕ぎ着けたい狙いがあるのだ。
中国漁船と海警局巡視船、軍艦などの一体化した行動が増え、尖閣周辺や南シナ海での海洋覇権活動が一層顕著になる可能性もある。
最近では、海警局巡視船の尖閣周辺での航行の際、台湾海域に軍所属のフリゲート艦やミサイル艦、中国本土では地対艦ミサイル部隊が連動して行動していたことが明らかとなった。
あくまで強気に主張する中国
中国漁船の武装化、中国漁船を偽った軍艦、海上民兵の投入なども大きな懸念事項で、最前線で対処に当たる海上保安官の身の安全がこれまで以上に脅かされる。
そして中国は、「海上保安庁は日本漁船の尖閣接近を止められなかった」「中国漁船が尖閣海域で何をしようと日本に止める資格はない」など、これまでより強気な発言も目立つようになった。
5月には、中国公船が日本の領海内に侵入して日本漁船を長時間に渡って追尾し、「中国の領海で違法操業している日本漁船を法に基づいて追尾・監視した」と主張した。
今年4月中旬から、尖閣周辺海域で中国公船の姿が111日連続で確認された。8月2日で途切れるまで、尖閣国有化宣言以降、最長記録を更新し続けた。