「脱毛剤」のトラブルが多発。正しい使い方を医師に聞く
露出が増える季節なだけあって、ムダ毛の手入れに力が入る美意識の高い男性も少なくないはず。しかし市販の脱毛剤を利用する場合に、注意すべきこともある。
除毛剤に関するトラブルが増加
消費者庁が発表した2020年「消費者白書」によれば、昨年2019年に全国の消費生活センターなどに寄せられた相談のうち、「脱毛剤」に関する相談が多く、特に15~19歳の男性に多い結果となった。
そのうちの若者の相談事例のひとつとして「除毛剤を購入して使ったところ、かゆみや赤みが出た」というものがあった。こうした相談が多く寄せられたとみられる。
肌あれなどのトラブルにつながる問題が起きかねない脱毛剤。しかし外出自粛のあった昨今では、手軽に自宅でケアできるので便利な手段でもある。正しく使用するには、どんなことに気を付ければいいだろうか。
そのヒントを、男性専門の医療脱毛専門院「メンズリゼ」総院長の赤塚正洋先生に聞いた。
脱毛と除毛の違いは?
メンズ用の市販の脱毛剤には、脱毛テープや除毛クリームなどさまざまなものがある。そもそも脱毛と除毛はどう違うのか。
「脱毛とは『毛が毛根ごと抜けること』を指します。一方で、除毛は『皮膚の表面から飛び出ている毛をなくすこと』です。つまり、毛の『毛根から全部の毛』か『表面のみの一部の毛」がなくなるといった違いです」(赤塚先生、以下同)
市販品では、毛を毛根から引き抜く脱毛ワックス、脱毛テープなどを脱毛剤と呼び、化学的作用によって除毛するクリーム状、ペースト状、泡状の除毛クリームなどを除毛剤と呼ぶ。
化学的作用によって除毛する除毛クリームは、肌にトラブルを生じるケースもあるようだ。どのような成分が関係しているのか。