ついにCMデビュー、年金に頼らない“自己防衛おじさん”が語る将来設計のコツ
「年金あてにしちゃダメじゃない。自己防衛。投資、海外移住……日本脱出だよね」
という街頭インタビューでの発言がSNSで反響を呼び、一躍有名人になった“自己防衛おじさん”こと、鉄平さん。
この街頭インタビューは2016年ですが、なぜか2018年に突如SNSでブレイクし、2019年10月にはTVCMに出演するなど、人気はとどまるところを知りません。
そんな鉄平さんは現在、占い師を本業としてフリーランスで活動しています。どうして占い師を目指すようになったのでしょうか。そして、新しい働き方としてフリーランスが注目を浴び始めている今、鉄平さんにフリーランスとしての生き方について聞いてみました。
占いに興味を持ったきっかけとは
――鉄平さんは易学研究家として活動されているそうですね。ざっくり、“易学”とはどういったものでしょうか。
鉄平:易学は、“陰”と“陽”の組み合わせで物事を判断していく占いです。元々は中国のお経がルーツになっているようです。小さなことから、政治・経済など大きいものまで、現状も未来も占えるので、「易に始まり、易に終わる」とも言われますね。
――鉄平さんが占いに興味をきっかけはどういったものですか?
鉄平:もともと、占いが好きだったんです。例えば学生の頃は日本史とか世界史が苦手だったんですよ。過去のことをほじくり返してばっかりで。「僕たちはこれから先を生きるのにな」って思いながら勉強してました。でも、未来を知るとなると人間の技では限界がありますから、おみくじとか占いに関心がいったんです。
高校時代に修学旅行に行った時に、熊本の水前寺公園だったかな。お土産コーナーの一角に『占の王様』っていうおみくじがあったんですけど、他のものには目もくれず真っ先にそれを引いたりして。今も大切にとってます。易学に興味を持ち始めたのは20代の頃、ロサンゼルスで過ごしていた時ですね。
――すでに学生時代から関心があったんですね。ちなみに、『占の王様』には何て書いてあったんですか?
鉄平:それがね、たまに開いて読んでるんだけど……「あなたは海外に縁がある人で、人から気をひくタイプ」の人だって書いてるんですよ。
――すごい、そのまま当たってますね(笑)。鉄平さんの占いにはどんな方がいらっしゃるんですか?
鉄平:老若男女、恋愛相談から、経営者や投資家・起業家の方まで幅広くいらっしゃいます。
――経営者の方も来られるんですね。
鉄平:例えば不動産業だと、「この土地どう思う?」っていう質問がありますね。買う時期と生年月日を見ながら占ってます。
ロサンゼルスへ。華僑との出会い
――鉄平さんは大学に進学されていますが、やはり、独学で占いに関連する勉強をされてたんですか?
鉄平:経済学部で産業経営を専攻してました。何も勉強しなかったな(笑)。とりあえず授業に出て、テスト前も先輩から過去問が送られてきて、それを勉強するみたいな。そんな調子だから、このままじゃ俺はダメになると思ってた。
そんな時にちょうど、行きつけの店で、仲良くなった海外のサラリーマンから通訳の仕事をお願いされたんです。これをきっかけに海外に行くことにして、そのままロサンゼルスの大学に転籍しました。
――思い切った決断ですね……!
鉄平:人種国籍問わず、面白い人がたくさんいて面白かったですよ。結局卒業してからも7~8年弱ロサンゼルスで過ごしてました。
――海外の大学を卒業したとなると、就職も有利に進む気がしますが……就活はされてたんですか?
鉄平:就活か。僕、しっかり就活してないんですよ。一応何社か受けてみたんですけど、しっくりこなくてやめました。
何をやりたいか探すのって難しいじゃないですか。自分が成熟してやりたいことを見つけたときに面接を受けるのと、一斉にやるのでは違うと思うんです。「御社を希望した理由って、何言えばいいんだよ」とは思ってました。
それに、ロサンゼルスには日本とはまた違った出逢いが溢れていたので、「卒業したから帰ろう」っていうのは勿体ないと思って留まることにしたんです。
――ロサンゼルスの出逢いの中で、印象に残っているものはありますか。
鉄平:一番印象に残ってるのは……華僑かな。易学を教えてくれた人たちでもあるんですけど。
あの人たちって、“砂の民族”って言われてるんですよ。砂って、フッて吹いたら散るじゃないですか。そういう機動力があるので、お金になりそうな場所があったらすぐに居場所を変えたりして。日本人のような土着気質ではないんです。広い意味で、そういった移民気質な人たちと波長が合いましたね。