手取り20万円以下でお金を貯めるには?見直したい「3つの支出」
新社会人になって、初めての給料を受け取ったという人も多いでしょう。そんなとき、ぜひ考えてほしいのが、初任給の使い道ややりくりの仕方です。
厚生労働省が昨年11月に発表した、平成30年の初任給は前年比0.3%増の、大学卒男女計の平均で20万6700円でした。また、大学院修士卒が23万8700円、高専・短大卒18万1400円、高校卒16万5100円で、それぞれ前年よりアップしていました(「平成30年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」より)。
給料の金額が増えたことで、将来に備えた貯蓄や投資、あるいは奨学金の返済に回わす余裕ができたという人もいるかもしれません。もちろん、これを読んでいる新入社員のなかには、ブラック企業に入ってしまったり、就活失敗してしまったりして、生活に苦労している人もいるでしょう。
お金の不安が尽きないミレニアル世代(2000年代以降に成人を迎える世代)に向けて、マネー知識の啓蒙活動をしているのが、1990年生まれの“お金の専門家”横川楓さんです。今回は、将来に備えた貯蓄について、あれこれ教えてもらいましょう。
(以下、『ミレニアル世代のお金のリアル』より横川氏、寄稿)
手取り20万円で1000万円貯めた人のカラクリ
「手取り20万円で1000万円貯めた!」なんて記事をたまに見かけますが、実家暮らしの人がほとんどで、本来一人暮らしであれば払うであろう家賃をまるっと貯金できていたり……。
もちろん、実家にお金を入れている人もたくさんいるはずですが、そうは言っても毎月の支出で最も割合を占める家賃がかからないのは、貯金というミッションを達成するのに、かなり大きいプラスポイントです。とはいえ、仕事の都合や自分の心境の変化で実家を出る機会が突然訪れるかもしれません。
そもそも収入が少ないから貯金をするために一人暮らしをあきらめている人も、いつ一人で暮らしていくことになるか、もしくは、結婚して実家を出て生活していくことになるか、わかりませんよね。
そして、実際に今一人暮らしで毎月ぎりぎりの生活をしている人も、お金を貯めていかなければなりません。では、手取りが少なかった場合に、具体的にどう貯めるお金を捻出していけばいいでしょうか。
固定費から捻出:少ない手取りからお金を捻出する方法①
まず考えるべきは、いわゆる「固定費」です。固定費には大きく3つがあります。1つずつ見ていきましょう。
① 家賃
固定費の中でも一番大きい割合を占めているであろう家賃は、実は一番大きな金額を削ることができます。そのためには、場所や築年数、設備などを妥協しなければならないかもしれませんが、月1万家賃が少なければ、年間で考えれば12万円も浮くわけですから、一番最初に考える部分です。
今一人暮らしで、どうしてもお金が貯まらない人は、思い切って実家暮らしを選択するというのも手です。実家が今働いている地域とかけ離れているとなかなか難しいですが、お金に全然余裕が持てない、収入に見合わない暮らしを続けるには限界があります。