【25年前の今日の出来事】日韓漁業協定で基本合意。竹島付近に暫定水域を設け共同で資源管理【国際】
旧協定を破棄し、新しい日韓漁業協定を結ぶ交渉が難航していたが、両国で領有権を主張する竹島の領土問題を棚上げし、竹島付近に暫定水域を設け、共同で資源管理し、漁獲割り当てについては魚種ごとに細かく決める形で妥結した。「21世紀に向けた新しい日韓パートナーシップ」を目指す金大中大統領の来日を控え、日韓漁業協定の破棄による混乱を回避し、両国が歩み寄った形となる。
Q.日韓漁業協定って何?
新旧が存在する協定。(旧)日韓漁業協定は正式に「日本国と大韓民国との間の漁業に関する協定」と呼ぶ。日韓国交正常化に際し、1965年(昭和40年)に日韓条約の一部として署名・発効した。沿岸の12海里(約22キロメートル)の水域に専管の漁業水域を双方が設定し認め合った上で、12海里の外の水域に共同規制水域を設けた。しかし、200海里水域の国連海洋法条約(海洋法に関する国際連合条約)を両国が署名・批准し、排他的経済水域をそれぞれが設定するに際して、新しい漁業協定の締結が必要となった。1996年(平成8年)からその交渉がスタートするものの難航。最終的には、日韓それぞれの排他的経済水域の範囲を定め、日本海(竹島周辺)と東シナ海の一部に暫定水域(共同管理水域)を設け、竹島問題を棚上げした上で妥結した。正式には「漁業に関する日本国と大韓民国との間の協定」。1998年(平成10年)11月28日に署名し、翌年の発効となった。
[参考]
・産経新聞
・朝日新聞
・読売新聞