50年以上も同じモデルが飛び続けるトンデモ飛行機ボーイング737の奇跡
737の出発点は第一世代
ボーイング737シリーズの歴史は100型に始まります。この初期型は、ボーイングでは試験機的扱いの機体でした。それもそのはず、シリーズ最小の30機しか航空会社の手に渡らなかったのです。うちルフトハンザドイツ航空へ最大の22機が納入されました。
世間では、次の200型が実質のボーイング737初代と言う人が多くいます。それは100型とは大差がついた1,114機も製造されたからです。日本では全日空が最大22機を運航し、JALグループの日本トランスオーシャン航空が当時は南西航空の名前で8機運航していました。この100と200型を第一世代またはクラシックと呼びます。
第二世代へ
次に製造された300~600型は第二世代と呼びます。うち600型は69機が製造されただけの100型に次ぐ最小製造機。SASスカンジナビア航空で27機が使われました。他の世代機では型が大きくなれば機体も大きいという規則性がありますが、この世代のみ不規則になっています。機体全長順に短いものから順番に並べると、500/600/300/400となります。
この世代機で2000年初頭までの製造機は前方から見ると違いがあります。コックピットで前方を見る窓の上部に左右各2つの小さな窓があります。これをアイブローと呼んだのですが、その後の航空機には装備されなくなりました。飛行中に旋回した時に他機の視認などで上部が見えたほうがいいということで装備されていましたが、計器性能の向上や太陽光がまぶしいなどの理由で無くなりました。
また、この第二世代機から推力アップのためにエンジン口径を大きくするのに形状がおむすび型に大きくなりました。