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「彼氏と最近別れたんだよね」と言われたら?【一流マーケターになる方法〜マーケティング視点で見る世界〜】

コラム, 学び

「彼氏と最近別れたんだよね」と言われたら?

質問項目としては、相手が話してくれたことに対して深掘りするような質問をするとよいでしょう。例えば、「彼氏と最近別れたんだよね」という発言に対して、「どうして別れたの?」という何気ない質問をするだけで、新しい発見を得られることがあります。

失恋 理由

別れた理由が、本人起因なのか、相手起因なのか。また本人起因だとしたときに自分の価値観と照らし合わせたからなのか、また周りの友人の彼氏と比較してなのか。そんなふうに探ることで分かることもあるものです。

別れた理由1つとるだけでも、その人がどういう人なのかの特徴や傾向を掴むきっかけになる。さらに、自分のなかで「この人はこういう人かもしれない」という仮説を持ちながら次の質問を行うことも可能です。

きっとこう答えるんではないか?と思って、次の質問をして、全く違う回答になると、それだけでも良い発見になるし、何より「何で何で?」となって、とても会話が弾むと思います。

実際の消費者調査においても、最初の10分である程度見えてきた人物像をもとに、次の質問を考えて、消費者調査担当のモデレーターに指示します。全員に同じことを聞くのではなく、最初の数個の回答をもとに仮説をその場で作り検証していくことで精度の高い仮説を得ることができるんです。

興味関心をあらゆる人に持ち、その発言や考えの背景にあるものを自分なりに探ってみましょう。

<TEXT/株式会社Brandism 代表取締役社長 木村 元>

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株式会社Brandism
代表取締役

ユニリーバに2009年に入社。約12年間、ラックスやダヴなどのブランドマーケティングを経験。日本国内のプロモーションから、グローバルのブランド戦略や製品開発まで、幅広く従事。ロンドン本社勤務後にユニリーバ・ジャパンにおけるスキンクレンジングカテゴリーならびにダヴブランドを統括。ユニリーバ・グループであるラフラ・ジャパン株式会社の代表取締役を経験。2021年より株式会社Brandismを創業し、ToBからToCまで、幅広くマーケティングのサポートを行なっている。

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