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「貧相にならないよう値上げに踏み切った」大丸松坂屋に聞く、インフレ下のおせち商戦2022

暮らし

貧相にならないよう値上げに踏み切った

大丸松坂屋

「京ぎをん 浜作」主人が監修した和風おせち

 昨今、円安による物価上昇で、商品の値上げを敢行する企業が多くなっている。おせち商戦への影響はどの程度あるのだろうか。内藤氏は「年末年始の“ハレの日”需要を踏まえ、値上げに踏み切った」と語る。

「値段を据え置くことも考えましたが、去年以上のものを出したいと考えると、中身が貧相になってしまっては元も子もない。そのため、お客様が求めるおせちを作ることを最優先に考え、結果的にカタログに掲載しているおせちの9割以上は値上げしました。その結果、例年に比べて平均単価は6%上がっているような状況となっています」

 最後におせち商戦にかける意気込みを内藤氏に聞いた。

売上の数字面については、前年比16.5%増を目標として掲げています。当初はインターネット経由での販売で一定の売上を見込んでいましたが、頭打ちが来ているとも感じており、店頭での販売やWebCMでの訴求を強化しつつ、目標達成に向けて尽力したいと思います。将来的には肉のおせちをブームではなく、定番化させていきたいと考えているので、今年のおせち商戦も最後まで駆け抜けていきたい

 正月恒例のおせち料理も、時代の流れや社会情勢によって一層多様化が進んでいるのを感じた。各社が力を入れるおせち商戦。今後も目が離せない。

<取材・文/古田島大介>

1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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