「3年間は我慢して働け」は古い考え方か?すぐに転職すべき会社の特徴
「自分に合わない会社は早々に見切りをつけたほうが良いのでは?」と感じる人もいるかもしれない。しかし、我慢してスキルや経験を磨くことも大切である。
そこで合わない会社の見切りのつけ方について、『「会社辞めたい」ループから抜け出そう! 転職後も武器になる思考法』(サンマーク出版)の著者で、退職について研究している佐野創太さん(@taishokugaku)に話を聞いた。
転職が当たり前の社会に変化
かつては、「最低でも3年は勤務すべき」と言われていたが、佐野氏は「転職は促進される方向に動いています」と話す。旧態依然とした日本企業の空気感に変化があるようだ。
「以前は、“転職は裏切り”と考える企業、個人は少なくありませんでした。でも、今では一転して日本を代表する企業や団体が『終身雇用は現実的でない』と発表し、政府も成長産業への雇用の流動性を上げようとしています。
また、ある大手企業が“45歳定年説”を唱えたり、1度転職した従業員を雇い直す出戻り制度を設けたり、さらには黒字でありながら早期退職を実施するケースも珍しくありません。企業側は終身雇用を前提としない経営にシフトしています」
転職を希望する人も増加傾向に
意識の変化は企業だけでない。働く側も終身雇用にとらわれず、転職に対する前向きな意識が高くなっているようだ。
「コロナの影響で景気の先行きが怪しくなったため、2020年ごろから実際に転職する人は少し減っています。今後数年は様子見の傾向が強くなるかもしれません。一方、過去10年間で転職を希望している人は、コロナ禍においても増加傾向に。その要因としてテレワークの増加、自分の働き方を見直す機運の発生、柔軟に働ける企業とそうでない企業が可視化されたことが挙げられます」