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「フォロワー数=実力」ではない!SNSの怖い勘違いを人気イラストレーターが警鐘

暮らし

フォロワー数=“すごい人”と思いこまない

うのき

「自分の「楽しい」は別に人に共感されなくていいんです」

また、SNSを使う上でどうしても気になってしまうのがユーザーの「フォロワー数」ではないだろうか。数字ではっきりとアカウントの持つ影響力が分かるため「すごい人だ」と錯覚してしまうことも少なくないが、うのきさんはそのような感覚に陥らないよう「SNSとほどよい距離感を保つ」ことを意識している。

「大事にしているのは『依存しすぎない』ことです。リアルな世界があってこそのSNSなので、数字が全てだと思ってしまうと『フォロワー数=その人の実力』と勘違いをしてしまうのが怖いところです。SNSをしていない作家さんもたくさんいるので、フォロワー数に惑わされないようにしています」

活動の場がSNSだけになってしまうと、全てオンライン上のデジタルな人間関係になってしまうことが弱点だ。そのためうのきさんは「クリエイターのための展示会やイベントなどに積極的に参加したり、会いたい人がいれば直接連絡を取って会いにいくなど、オフラインの活動にも力を入れている」という。

これからもイラストを発信し続けたい

うのき

「あぁぁぁぁぁぁぁ」

フォロワーが増えたことで認知度が高まり、メディアで取り上げられることが格段に増えたうのきさん。これまではイラストレーターの検索サイトやうのきさんのホームページからの仕事依頼が多かったが、現在ではSNSからの仕事依頼がほとんどになったという。

「仕事もSNSも全て継続が大事だと思います。常に脳は稼働していて、ハミガキと同じくらい絵を描くことが日常化しているので、これからも気負わずいつでも自然体でSNS運用を行なっていきます。また最近ではアニメーション作品がきっかけで企業CMの制作依頼があったので、これからも新しいことに挑戦して絵本や立体物、テレビ番組の制作など、幅広い仕事ができるようになりたいです。お仕事の案件お待ちしています!」

うのきさんがSNSのフォロワーがつき、仕事を獲得できるようになったのはひとえに毎日イラストを投稿し、人の目に付く努力を惜しまなかったことが大きな理由のひとつだろう。ユーザーの目に留まるイラストや文章を毎日投稿することは大変なこと。しかしうのきさんがSNSでの「継続は力なり」を体現してくれている。

<取材・文/越前与 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>

【うのき】
大阪デザイナー専門学校卒業後、プールの監視員をしながら似顔絵師として関西のショッピングモールやイベント会場にて活動。その後、同人誌専門の印刷会社に入社。6年間勤めた後フリーのイラストレーターとして活動を始める。メッセンジャー(自転車便)、スチレンボード会社勤務を経て、「イラストハウスうのき」として独立。皮肉の効いた風刺イラストや漫画が得意

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公式サイト:UNOKI HOUSE

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