初対面の緊張をやわらげるには?スマホでできる“緩和”の手段
「一度怒りを感じると、気持ちを抑えられず、我を忘れてしまう」「人前に出ると緊張してしまって、何も言葉が出なくなってしまう」。ネガティブな感情に引きずられて、このような後味の悪い経験をしたことがある人は決して少なくありません。
イヤな気持ちを忘れる、無視する、なかったことにする、無理やりポジティブな気持ちになる……このような対処法は実は逆効果。産業カウンセラーとして長年さまざまなビジネスパーソンの悩みを聞いてきた一般社団法人日本メンタルアップ支援機構・代表理事の大野萌子さん(@moeko_oono)は、ネガティブな感情は、扱い方次第で、あなたの人生における強力な武器といいます。
大野さんの著書『1ステップで気分があがる↑ 気持ちのきりかえ事典』より、「緊張のやわらげ方」を紹介します(以下、同書より編集の上、抜粋)。
case1:人から良く見られたいとき
部下や後輩には「仕事がデキる上司」や「頼れる先輩」だと思われたい。そう思うのは当然ですが、「頼れる姿を見せたい」と思えば思うほど、緊張して、堂々と振る舞うことができなくなってしまうものです。
「仕事がデキる上司像」「頼れる先輩像」というと、リーダーシップを持っていて、堂々とした人でいないと……というイメージを持ち、悩んでしまう人も多いかと思います。しかし、その定義やとらえ方を変えるだけで、そんな悩みは解決するかもしれません。
実は、大多数の人が「デキる」「頼れる」と感じるのは、スキルが高い人ではなく、自分の話をよく聞き、受け入れ態勢を整えてくれている存在の人です。いかに優秀で仕事がデキて、失敗しない人だったとしても、部下や後輩の意見を聞かない人は「ワンマンな人だな」と思われて慕われません。
A:失敗は「好感度をあげる要素」だと思う!
逆に言えば、理解力や包容力さえあれば、それだけで十分尊敬される資格があるのです。だから、「リーダーシップを見せなくては」「堂々としたところを見せなくては」とがんばりすぎなくても大丈夫です。折を見て「困っていることはない?」と声をかけてあげたり、進捗状況などを小まめに連絡してあげたり。相手が話しやすい環境を整えることが一番大切なのです。
上司になった以上は、「部下から評価されたい!」という気持ちを抱く人もいるでしょう。けれども、「相手から良く思われたい」と思って行動すると、常に緊張し続けることになってしまいます。さらに言えば、「相手から良く思われたい」と思って行動しても、その行動を良く思ってもらえるかどうかは、相手の受け取り方次第です。
あえて、「自分がどう見られるか」を考えるよりは、相手を受け入れることを第一に考える。それが、結果的には相手から良く見られることにつながるし、自分が緊張しなくても済む一番の方法だと思います。