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上司が女性をえこひいき…29歳企画マンの本音に「人事のプロ」の回答は

学び

女性が管理職になりたい風土を作るべき

女性 社員

 最近は女性の管理職を増やそうとする会社が増えているが、小林さんによれば、その中には「全社員のうちの何割を女性にする」といった目標の数字が独り歩きしているケースが多々あるという。

「まずは女性が管理職になりたいと感じるような環境や風土をまずは作るべきで、それらが伴わないと、数字の達成はまず不可能でしょう。数字だけを追うと、今回の会社のようになりかねないですね。岡田さんがどうしても不満で、ほかの会社に移りたいと強く願うならば公式サイトやFacebookなどでいろいろな会社のページを確認するとよいと思います

 特に社員の表情を見てほしい。楽しい雰囲気や生き生きして働くオーラのようなものを感じるかどうか。社長や役員が盛んに出ていて、社員がそれに遠慮している雰囲気ならば、私はその会社への転職をお勧めできません。社長や役員ではなく、社員が主役であるべきです。そのような視点で画像や動画を確認してみましょう。社員はできるだけたくさんの人が写っているとよいでしょう」

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 特定の社員を管理職にしようとする時、一定の公平性や客観性、関係者への丁寧な説明が必要になる。筆者が取材をしていると、そのような心得がない管理職は多い。女性を管理職にしたいといった考えは問題がない。大切なのは、そこに周囲から誤解されたり、批判を受けない配慮があるか否かだ。そのことを指摘するメディアや有識者は少ない。その意味で小林さんの問題提起は考えてみる必要がある。

<TEXT/吉田典史>

【小林秀司】
1960年生まれ。株式会社日本マンパワーで社会保険労務士講座など社会人向けの教育に関わった後、退職し、1997年に社会保険労務士として開業。中小企業やベンチャー企業、中堅企業の人事労務支援に携わる。株式会社シェアードバリュー・コーポレーションを設立し、代表取締役に。これまでに人本経営、理念経営を実践する企業の視察は800社を、指導は150社を超える。2017年からは、人本経営、理念経営の実践研鑽をする社会保険労務士の会・人本社労士の会を主宰。著書に『パワハラがない職場のつくり方』(アニモ出版)など

ジャーナリスト。1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006年より、フリー。主に企業などの人事や労務、労働問題を中心に取材、執筆。著書に『悶える職場』(光文社)、『封印された震災死』(世界文化社)、『震災死』『あの日、負け組社員になった…』(ダイヤモンド社)など多数

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