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東洋水産「赤いきつね」、値上げの衝撃。海外即席麺事業は好調に推移も

ビジネス

7セグメントの売上高推移は?

 続いて水産食品・海外即席麺・国内即席麺・低温食品・加工食品・冷蔵・その他の計7セグメントの売上高推移を見ていきます。

 各事業セグメントの取り扱いについて簡単に説明すると、「水産食品」事業は「うなぎ鮭鱒・筋子・いくら・たらこ・まぐろ・かに・えび・スリ身・サワラ・ししゃも・いか・たこ・さば・さんま・あじ・いわし・にしん・ロブスター・スモークサーモン・わかめなど」の各種水産を扱っています。

 続いて「海外即席麵・国内即席麵」事業では「赤いきつね・緑のたぬき・マルちゃん正麺」などのカップラーメン・袋麺を扱っています。「低温食品」事業は「マルちゃん焼きそば」などのチルド(冷蔵)・冷凍食品を扱っていて、「加工食品」事業では「魚肉ソーセージ・パックご飯・だし・調味料・鰹節」などが含まれるのです。

 そして「冷蔵」事業は国内外のさまざまな食品を冷凍・冷蔵の適切な温度で保管・配送等を行う、物流サービスとなっており、他の事業とは少し毛色が異なるものです。また、「その他」事業は「弁当・総菜事業」を扱っています。

水産加工から即席麺の会社に

東洋水産

図:東洋水産のセグメント別売上高(決算短信より筆者作成)

 これらを踏まえて、各セグメントの売上を見ると、各セグメント間の順位は変動せず、各事業が伸長している傾向が読み取れます。順位としては、下記の通りです。

国内即席麵>海外即席麵>低温食品>その他>水産食品>加工食品>冷蔵

 このようにしてみると、創業時は水産加工・食品会社として出発しているものの、現在は名実ともに、国内外で即席麺(カップ麺・袋麺)の会社になっていることがわかります。

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