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コロナ禍なのに“内定辞退”が多発する就職戦線。学生の環境は改善できたか<常見陽平>

学び

「学生のため」の施策のはずが…

就活

 3年生にもなるとインターンシップが始まり、大学生活の後半は就活一色ともいえる状況だった。卒業に必要な残りの単位を取得したり、卒業論文を書くのに支障が出る。そのため、学生たちが勉学にもきちんと励めるようにと、考えられた施策のはずだった。

 が、この繰り下げ後もインターンシップという名のもとの接触などが横行し、実質、見直し前の10年前にように、企業は早期から学生にアプローチをしているし、一部の学生は早くから動いている。

 ここ数年「通年採用」という言葉が、跋扈(ばっこ)している。いかにも、新卒一括採用を否定しているようで、その名のもとで早期接触している。何度も見直しを行いつつも、早期化、長期化が続く。けれども、さらに分散化も並行して進んだ。これは学生のためになっているとみるか、ますます就活一色とみるか。あなたはどうみるか。

<TEXT/千葉商科大学国際教養学部准教授 常見陽平>

働き方評論家。千葉商科大学国際教養学部准教授。1974年、北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業、同大学院社会学研究科修士課程修了。『社畜上等!――会社で楽しく生きるには』など著書多数
■Twitter:@yoheitsunemi

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