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自己否定がなくなる1日5分の心の習慣。「自分なんて…」はもうオシマイ

学び

1日の出来事の具体的な書き残し方

メンタル 仕事

 あなたの感情の出方のパターンがわかり、その感情があなたの価値観に起因していることがわかれば、その感情をコントロールしやすくなっていくのです。やることは簡単です。

【やり方】
その1: 感じた気持ちについてだけを具体的に書く(できるだけ毎日)。
その2: 感情の強さを1(とても弱い)から10(とても強い)の間でスケーリングしておく。
その3: 1回の量は問わない。1行だけでもいいし、書きたいときは数ページ書いてもいい。
その4: 書いてある自分の感情にいちいち良い悪いといった評価をしない。
その5: 出来事の反省や振り返りについて書きたい場合は、別のノートに書く(反省や振り返りモードに入ると、感情に良い悪いの評価が入ってしまうため)。

 これらのやり方に沿って、1日の終わりに、その日に起きたことで、ポジティブにでもネガティブにでも、あなたの感情が反応したことを書き残すだけです。

 例えば、その日、上司から言われたことで、感情が激しく動いたことについて、

「『これぐらいのことは、ちゃんとやっておいてくれよ』と上司に言われてしまった。期待に応えられていない焦りとともに、取り組んでいることを「これぐらいのこと」と言われたことへの怒りが入り混じった思いを感じた。何か軽くみられているような気がしてならない。かなりどんよりとした怒りと嫌悪感がある。感情の強さ7」

書き出した感情がデータベース化する

 そう書いたり、会社のほかの部署のAさんとのやり取りで、気分を害したことについて、

「Aさんはいつも優柔不断な態度を取る。責任を取りたくないという感じが見え見えで、本当に腹が立つ。そして、結局こちらのやることが増えて、苦労するのは自分ばかりだ。そんなことでよく責任者が務まるなと思うと同時に、こんな人を責任者に置いておく組織にも怒りを感じている。感情の強さ9」

 と書いたりするだけです。

 文字化することによって、自分の心の中が「見える化」していきます。見える化することによって、自分の感情に関する理解が深くなると同時に、文字を通して、自分を客観的に見ることができます(自分を客観的に見えている状態を「メタ認知」と言います)。

 客観的に見ていると、見ている自分と、その感情を出している自分との「切り離し」が起こってきます。感情をコントロールするうえで、実はこの切り離しがあるかどうかが最も重要なのです。切り離しがあると、たとえ感情にゆさぶられる状態にあったとしても、心が波立たない自分が同時に存在してくれています。

心の知能指数を高める習慣

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