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“イーロン砲”でビットコインが急降下?投資のプロに聞く、暗号資産のカラクリ

コラム

 2020年から日本でも再度注目を集めてきていた暗号資産市場。20代フリーライターである筆者もその流れに乗り、「今年は暗号資産の当たり年らしい」という言葉をたよりに、昨年手に入れたあぶく銭で暗号資産投資を始めました。

仮想通貨

※画像はイメージです(以下同じ)

 もちろん仕組みについてしっかりと理解して投資に臨めれば良いのですが、なんだか覚えるべきことが多そうでハードルが高い……。そこで、元ゴールドマン・サックス証券で暗号資産投資に詳しい、株式会社クリプタクト・代表取締役 Co-CEOの斎藤岳さん@cryptact_gaku)に、そもそも暗号資産とはなんぞやという疑問から、現在の日本の暗号資産市場の動向などを聞きました。

ツイートでビットコインが大暴落

 冒頭で述べたように昨年から暗号資産投資を始めた筆者。しかし、そんなときに直撃したのが米テスラCEOのイーロン・マスクにより投稿された「ここ数カ月の電力使用量は狂気だ」というツイート。まさしく“イーロン砲”とも言うべきこのツイートにより、暗号資産市場は大幅下落。一時は700万円に迫る勢いだった1BTC(ビットコイン)の価値も、現在(取材時2021年7月末)は400万円を割り込んでいます。

 この影響が、筆者の所有していたアルトコインにも影響を与え、50万円の資産が一時は、半減以下の20万円へと落ちこむ大打撃! 今はただただ持ち直す日を夢見て、その下落を仏の心で見守るばかりですが、とはいえやはり理由は知りたい!

 なぜ、イチ個人に過ぎないイーロン・マスクの発言が暗号資産の市場価格に大きな影響を与えるのか?「今年は暗号資産の当たり年らしい」という噂はなんだったのか? ネットで調べてもわかりません。

暗号資産の総数は約1万以上!?

斎藤岳

株式会社クリプタクト代表取締役 Co-CEO斎藤岳さん

 ブロックチェーン、アルトコイン、NFTなど、さまざまな専門用語が飛び交う暗号資産市場。まずは、初心者にもわかるように暗号資産とはそもそもなんなのか、仕組みから教えてもらえないかと斎藤氏に尋ねてみました。

「その質問に答えるのは非常に難しいですね(笑)。というのも、かつてはビットコインに用いられているブロックチェーン技術についての説明=暗号資産の説明となっていたのですが、現在は暗号資産が無数にあり、それを下支えしている基盤技術も多岐に渡るからです。技術の発達により個人でも容易に独自の暗号資産を作ることができるようになった結果、現在市場には少なくとも1万ほどの暗号資産があります」(斎藤さん、以下同)

 そのほとんどは時価総額の低い、一般的に草コイン、アルトコイン呼ばれる通貨ですが、それら1万のコインに応じて様々な技術があるようです。

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