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人気声優・雨宮天、声優人生が終わったと思った体験「劣等感が強くなっていた」

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仕事が減っても“そういう時期”と割り切れるように

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――その経験がプラスになったと?

雨宮:それ以降は、仕事が減る時期があっても「たまたま今はそういう時期なのだ」と思えるようになったんです。

 またお仕事をいただけたことで不安感が拭えたことも理由のひとつですが、2019年くらいに共演したキャストの方々の何人かでコロナ禍前に飲み会に行ったときに「実は天ちゃんとメインの役をやりたかった」と言ってくださる先輩がいたんです。

「そういうふうに思ってくれる方がいるのか。見ていてくださっている方がいるんだ!」って思える、衝撃的な出来事でした。

――『七つの大罪』での7年間を経て、声優として変化・成長があったと思いますが、いかがでしょうか?

雨宮:いろいろな役を演じさせていただいたので、変化できているといいのですが(笑)。最近感じるのは、自信を持って自分を声優と言えるようになったなと思います。

 デビューした当時に『七つの大罪』が始まった頃は声優さんに対する憧れも、すごく強かったですし、自分の未熟さも知っていたので、こんな自分が声優と名乗っていいのだろうかと、日々悶々としていました。

胸を張って「声優」を名乗れるようになってきた

――仕事を始めた当初は、自分の実力を思い知りますよね。

雨宮:やらせていただいている仕事は声優そのものだし、もちろんプロとしてできる限りのことはしているつもりですが、どうしても自信を持って声優と自己紹介ができなかったんです。

「声優の雨宮天です!」と口では言いながらも、モヤッとする瞬間が何度もありました。でも、ここ2~3年くらいで抵抗がなくなってきました。それは、自分のキャリアや、いろいろな方からいただく言葉で、声優としての自信がついたからだと思うんです。

――わりと最近の変化なのですね。

雨宮:そうですね。特に声優さん同士で集まると演技論みたいな話になることもあり、ほかの方の話を聞いていると「この方はすごくキャラクターのことが見えていて、物語や世界観も理解していて、その理解度の高さが自分とは全然比にならないな」と思うことがよくありました。そうやって、ほかの声優さんと自分を比べてしまい、劣等感が強くなってしまってたんですね。

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