仕事に“モーレツに集中できる人”がやってる「タスクメモ」の中身
集中力を上げるカギは“ドーパミン”
ただ、フォーカスすべき重要なことは分かっているのに、集中できず、スピードが遅く、成果を上げられない人は少なくありません。なぜでしょうか? それはフォーカス力がまだまだ弱すぎるからです。
書店には「集中力を上げるための本」がずらりと並んでいます。どの本のやり方にすべきか迷ってしまう時点で、もう集中できませんよね。私は、そんな非効率で非科学的なことはやりません。ポイントは、いかに脳の神経伝達物質「ドーパミン」を大量に分泌させるかです。高速仕事術のノウハウは、いずれもドーパミンがドバドバ分泌される手法です。
思考力を司る脳の前頭前野にドーパミンが作用すると、集中力ややる気が高まることがわかっていて、これが継続するといわゆる「フロー状態」になることができます。また、ドーパミンは海馬や扁桃体など脳のさまざまな部位に作用するので、記憶力を高めるのにも役立つと言われています。
ToDoリストよりも高速化するシングルタスクメモ
高速仕事術では、次のような方法でフォーカス力を高めていきます。
・究極のゴール、小さなゴールを決める
・短い時間の集中力を高める
・時間を意識する(終わる時間を決める)
例えば、ToDoリストを作る代わりに「シングルタスクメモ」を作ります。やり方はとてもシンプルです。
(1)集中タイムを開始する前に、その時間に集中すべきタスクを1つ書く
(2)そのシングルタスクを分解して、やるべきミニタスクにする
(3)それら全タスクにフォーカスして、集中タイム内に処理する
(4)メモに書かれたタスクに線を引いて消す
これを繰り返します。
行動心理学に詳しい、行動科学専門家の永谷研一さんの研究によると、小さな成功体験は、人にやる気や自信をもたらす大きな変化につながっていくことがわかったそうです。
シングルタスクメモは、小さなゴールを設定して、成功体験を積み上げていることを「見える化」し、脳に刷り込んでいくというものです。実際にやってみると、これが快感になり、次のシングルタスクへのモチベーションになっていくのが感じられるはずです。