発達障害の私がやっているライフハック。「休憩」で仕事モードのON・OFFを
15分の公園散歩は、抗うつ剤1回分の効果あり?
一度過集中に突入すると、視野が次第に狭くなり、最終的に“点”になります。最初は映画館のスクリーン全体が視界にあったのに、いつのまにか中央部分に映っている主人公の顔、しかも鼻しか見えなくなっているようなもの。
このように周りのものが見えなくなってしまう状況を防ぎ、過集中の沼にどっぷりとハマらないために大切なのが、休憩です。作業と休憩を1セットにするのが基本です。例えば、90分間作業したら15分間の休憩をはさみましょう。その休憩の時間も、先に挙げたスケジュール表に、しっかり書き込んで、あらかじめ時間を確保してください。
休憩中といっても、スマホをダラダラ見たりするのではなく、できれば体を動かすことをおすすめしています。体を動かすことで血流が良くなって、脳の負担を軽減し、ネガティブな気持ちを取り去ることができるからです。
腕を回す、片足上げ10秒、鉄棒に30秒ぶら下がるなども良いですが、ぜひ取り入れてほしいのは、近所にある公園の散歩です。緑を見ながら「紫陽花が咲いているな」「窓からだと暖かそうだったけど、風が思ったより冷たいな」などと周りに意識を向けるだけで、ポジティブな気分になれます。実際、15分ほどの公園散歩が、抗うつ薬1回分と同じ効果があるという研究結果もあるほどです。
過集中は諸刃の剣ですが、休憩をはさみ、上手に睡眠をとることでコントロールできるようになります。そして、ずば抜けた集中力の持続性を維持するには体力があってこそ。体をこまめに休めることで、その力が枯渇しないようにすることも肝心です。
<TEXT/ASD当事者・コーチングのプロ 銀河>