社会人は口座を3つ作るべし 「お金の管理をラクにするコツ」をFPが解説
あなたは現金派だろうか。それとも、キャッシュレス派だろうか。
新年度を迎え、企業に入社したり、昇給するなど、経済的な状況がが大きく変わった人も多いだろう。そんな人にとって、この時期はお金の使い方について考えるいい機会ともいえる。
前回、前々回で解説した「お金の貯め方」「増やし方」に続き、「使い方」について、『なまけものが得をする ワンコインつみたて投資術』の著書であり、ファイナンシャル・プランナーの山口京子さんに聞いた。
金銭管理の大前提、お金の3大区分
山口さんはお金は「使う」「貯める」「増やす」の計3つの口座に分類して管理する方法を勧めている。この3つがそれぞれどういった性格なのかを見ていこう。
「1つ目の『使う口座』には生活費の2〜3か月分を入れておきます。つまり、この『使う口座』にある程度のお金が貯まって、本格的に『貯める』『増やす』を始められるようになります」
すべての基本となるのが、この「使う口座」だ。この口座は無意識でもすべての人が持っているだろう。続いて「貯める口座」。
「『貯める口座』は5年以内に使う予定のあるお金を入れる口座です。結婚や車の買い替え、家族旅行、もしくは教育費などの、将来的に使うことが想定されているお金を貯めることが目的です」
「増やす口座」はどう使う?
そして最後が「増やす口座」だ。
「『増やす口座』は5年以上使わないお金を入れておきます。少子高齢化の時代です。老後や将来のためにお金を増やしておきましょう。お金の増やし方は前回の増やし方で紹介した投資法を活用してください」
ところで、「貯める口座」を作らずに、その分も「増やす口座」に入れたほうがお金を増やせるのではないかと思う人もいるだろう。もちろん「貯める口座」をつくることにもちゃんと理由がある。
「『貯める口座』の分まで運用に回してしまうと、使いたいタイミングとリーマンショックのような予期せぬ大幅な下落が重なったとき、お金を用意できなくなってしまうことがあります。大事なときにお金がなかったという悲しいことを避けるためにも、この2つの口座はちゃんと分けましょう」