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“仕事の時もスニーカー”はもう当たり前。アディダスが狙う、次のトレンド

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人気だったスタンスミスを一時発売休止に…

 他方、スタンスミスはアメリカ出身の名テニスプレーヤーであるSTAN SMITH(スタン・スミス)さんの名前が由来となり、1973年に発売。アディダスを象徴するスリーストライプスが“線”で表現されているスーパースターに対し、スタンスミスは“通気孔(パーフォレーション)”であしらわれているのが大きな特徴である。

 無駄な装飾を省き、シンプルで洗練されたデザインは、世代問わず多くの人から愛用されるスニーカーとして支持されてきた。発売当初から大きな反響を呼んだスタンスミスだが、再び人気に拍車をかけたのは2014年に発売された復刻モデルだった。

「2012年から2年間だけスタンスミスを販売しない期間がありました。往年のファンからは再発売を待望する声が多く寄せられ、2014年に“リローンチ”するタイミングでは、スタンスミスをよりプレミアムなポジションに引き上げるため、今までとは違う切り口で登場させました」

 数年ぶりに復活したスタンスミスは、ランウェイを歩くモデルに履いてもらうことで、おしゃれの最先端を地でいくファッションアイテムとしての認知が広まり、往年のファンはもとより新たな層の開拓にもつながった。

「スーパースターもスタンスミスも、元はスポーツシューズだったわけですが、時代の変遷とともにさまざまなシーンやライフスタイルに『ファッション』として取り入れられるようになった。不朽の名作として言われるゆえんとして、それぞれのスニーカーが世の中の時流やターゲットに合わせる形で、ブランドコミュニケーションを行なってきたからだと思っています」

ロングセラーの秘訣はデザインに

 数あるスニーカーブランドの中でも、常にブームを牽引してきたアディダスだが、もっとも長けている部分は「長い歴史の中で受け継がれてきた『ヘリテージ(伝統)』や卓越した商品開発力にある」と古谷氏は強調する。

アディダス

アイコニックなシルエットが特徴的なスーパースター。昨年でちょうど50周年を迎えた

「スーパースターのシュータン(紐の下にくるベロ部分)には、『スーパースター』の名にふさわしいゴールドのロゴが施されており、“金ベロ”とファンの間では知られています。また、つま先部分は“シェルトゥ”という特徴的な形状をしていて、足元を見たら一目でスーパースターとわかるようなアイコニックなデザインになっている。

 一方でスタンスミスも、3本線をパーフォレーションで表現したデザインは独自性があり、テニスシューズの面影を残しつつもファッション性を高めたスニーカーとして進化させてきた。オーセンティシティ(本物)やイノベーティブ(革新)を常に意識しながら、時代のニーズに合わせて再解釈していき、今のライフスタイルに求められる商品を開発できるよう取り組んでいます」

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