うつの限界と手越祐也さんのYouTube。難病になった俳優が「生配信でリハビリ」する訳
偶然見た手越祐也さんのYouTubeが…
間瀬:それで、呆然として過ごしていた時に、たまたま、手越祐也くんのYouTubeを見たんです。それまで、特にものすごいファンというわけではなかったんですが、ちょうどその1か月くらい前に、手越くんがYouTubeチャンネルを開設していた(※2020年6月23日)んですよね。
どんな動画をあげているんだろうって何気なく見てみたら、「アスリート並みのトレーニング」「歌ってみた」という“さすがアイドル”なものから、「質問コーナーがほとんど放送事故」「無人島生活」「謎の修行」というネタみたいなものまで、全方位に全力だった。その、何にでもド直球な姿を見て、めっっちゃめちゃ元気をもらって。
その時、「あれ? 僕、なんでこんな悩んでるんだっけ?」って、うつ状態から我に返ったというか。すげえやついるなあと思ったら、もう前を向けていました。
――手越さんの、どんなところが「すげえ」ですか?
間瀬:なんか、もう「そのまんま」で考えて、努力して、体当たりをしていく人なんだな、この人、って。もちろんカメラがオフの時はいろいろあると思うけど、少なくともカメラが回っているときは、一人ひとりのファンを楽しませることを大事にしていて、自分も楽しんでる。人の笑顔のために、自分を“飾る”ことなく、行動できる人ですよね。
その姿が、僕もキラキラしていたいっていうことを思い出させてくれました。一瞬落ちかけちゃったけど、その背中をドーン!って押してくれたのは、手越くんでしたね。
「生配信」でリハビリ。ファンと一緒に目標を
――入院は7月20日、開頭手術が8月7日、退院は8月18日。入院から退院まで約1か月ですが、入院前と後では、〈世界〉がガラリと変わったことをブログにも書かれています。
間瀬:病気になって、芸能の仕事は全部飛びました。ラジオも、ドラマも。だから退院してからは無職で、収入はゼロでした。
その時、僕のブログやTwitterを読んでいくれているたちが、あれこれ生活に必要なものを事務所に送ってくれて…。ごはんとレトルトカレーのような食事系のものから、入浴剤といった癒やされるもの、テープやガーゼといった術後の必需品もありました。
そういったものを受け取るのは初めてだったので、本当にびっくりで、泣きましたし、感謝しかありません。病気によって失った仕事や人間関係もありましたが、逆に新しい仕事やファンの方が増えたりして。人生だけでなく人間関係も、まわりの世界が一気に変わりましたね。
――2019年11月からは「ポコチャ」というアプリで、ほぼ毎日生配信をされています。きっかけは何だったのでしょうか。
間瀬:まずはリハビリ目的でした。それから、生計をたてるという目標も。僕、今は普通にしゃべれているんですけど、最初は全然しゃべれなかったんですよ。