カーリング体験にインスタ映えも!最新版「ふるさと納税」はここまでできる
カーリングの聖地でレッスン体験も
コト消費といえば、ふるさと納税でユニークな体験を用意する自治体も多いです。
たとえば、佐賀県みやき町では1万円以上の寄附でサバイバルゲームのワンデイ体験が可能です。道具一式は貸し出してくれるのでビギナーでもトライしやすそうです。体験後は隣接するゴルフ場で一風呂浴びてから帰ることもできます。
ほかには、北海道北見市では2万円以上の寄附で「アドヴィックス常呂」でのカーリング体験を用意しています。
平昌五輪で銅メダルを獲得した女子カーリングチームLS北見の活躍は記憶に新しいところです。そのLS北見の練習拠点である「アドヴィックス常呂カーリングホール」でのカーリング体験はかなり貴重なもの。そだねージャパンの躍進とともに注目度が高い返礼品です。
余談ですが、「もぐもぐタイム」で一躍全国区となった銘菓「赤いサイロ」も北見市の返礼品として用意されているのですが、残念ながら現在(3月24日時点)は品切れとなっていました。
持ち寄りで、ふるさと納税パーティーを
せっかくもらった返礼品も一人暮らしで消費するには何かと大変。最悪、傷んでしまい廃棄せざるを得ないなんてことにも。そんなもったいないを解消する新トレンドとして広報の田中さんが提案してくれたのが、「ふるさと納税パーティー」です。
ふるさと納税パーティーとは、参加者それぞれがふるさと納税の返礼品を持ち寄るホームパーティのこと。
「ふるさと納税の返礼品は、一人暮らしだと量が多すぎたり、単調になりがちで飽きてしまう場合もあると思います。そこで友人と持ち寄りパーティーを開催すれば、一度にいろいろな特産品を楽しめるのでオススメですよ」(広報・田中さん)
友人たちとの宅飲みパーティーと、ふるさと納税を組み合わせれば、いつもよりちょっと豪華な食材を気軽に楽しめる寸法です。前出のようなインスタ映え返礼品を持参するのも盛り上がりそうです。
マーケティング意識を持つ「生産者」の誕生
寄付者だけではなく、地域の生産者にも変化が生まれています。
「これまでJAだけに農作物を卸していたような生産者が、ふるさと納税がきっかけで直接、消費者とやり取りをするようになりました。その結果、以前よりマーケティング意識を持つ生産者が増えていると思います」(広報・宗形さん)
消費者ニーズに応えるかたちで、新たな商品企画やパッケージも誕生しており、今後も小分け化や、レンジ調理対応といったひと手間加えた返礼品が増えることになりそうです。
こうした背景には自治体のふるさと納税担当者の活躍もあります。
「意欲的なふるさと納税担当者のフットワークは民間企業以上です」(同)
とのことで、お役所仕事のイメージとはかけ離れた熱い想いが、魅力的な返礼品の充実に一役買っています。
関係者の努力で返礼品が進化し続けるふるさと納税。定番のお肉やお米もいいですが、今年はいつもとちがったお礼の品に注目するのも面白そうです。
<取材・文/栗林篤>