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KFCとコメダ珈琲から学ぶ「コロナでも業績を伸ばす企業」の特徴

ビジネス

コメダ珈琲店はサブスクを導入

 森氏が「柔軟さ」と並んであげたもうひとつのポイントを紹介したい。

「2点目は、サブスクリプション型の収益構造を取り入れることです。今回コロナで厳しい業績に立たされた企業の多くは、業界の問題もありますが、事業構造が単品売り、つまり1回モノを売ったら、次購入してもらえるのはそのお客さん次第で企業側からはコントロールが難しいビジネスモデルのところが多いと感じています」

 そして森氏は、既にサブスクリプション型の事業に取り組んでいる例としてコメダ珈琲店を挙げる。

「『コメダ珈琲店』は他社が業績の回復に苦しむ中、2020年9月、10月と全店売上、進展売上が前年比でプラスになっています。コメダ珈琲のファン層はコーヒーチケットを使って、チケットを前払いし、チケット消化まで来店してくれます。チケットに+100円追加することでサイズアップなどもできるため、売上向上にも貢献するビジネスモデルです」

新たなビジネスを実行できるかが鍵に

コメダ珈琲

コメダ珈琲のモーニング (C)Yusuke Kawasaki

 サブスクリプションビジネスは、主にITビジネスの手法のようにも思いがちだが、森氏によると「コメダのコーヒーチケットのようなビジネスモデルはどこにでも見つかる」という。

 森氏が2点目としてあげたのは「サブスクリプション型の収益構造を取り入れること」だったが、ビジネスチャンスを発見して、実行できるかも企業の「柔軟さ」が問われる点になるだろう。

「コロナで業績にダメージを負っていない企業はスーパーや衛生関連の企業を除いてほとんどありません」

 森氏は現在のコロナの影響をこのように語る。多くの企業にとって厳しい状況はまだ当面続きそうだが、こういった状況だからこそ活路を見出して躍進する企業が新たに生まれるかもしれない。

<TEXT/菅谷圭祐>

大学受験情報誌、IT情報サイトなどでライター経験を積み、2018年よりフリー。最近の趣味は休日の農業、リサイクル業も兼業
Twitter:@sugaya_keisuke

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