逮捕や破綻も。2020年の不動産事件簿を振り返る/夏原武×全宅ツイ | ページ 2 | bizSPA!フレッシュ

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逮捕や破綻も。2020年の不動産事件簿を振り返る/夏原武×全宅ツイ

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『正直不動産』とのコラボに至った経緯

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『正直不動産』原案者の夏原武氏

夏原:ポスティングって過去に裁判にもなってるよね、不法侵入で。

ようすけ:あくまで僕は自分の意思でやっているんで(笑)。それに経済活動の自由もありますし。

どエンド:それにしても、世の中には電柱を見て数千万円の買い物する人がいるのって何気に凄いよね。高級住宅街になればなるほど、電柱のチラシから問い合わせ来るんでしょ?

ようすけ:実際、電ビラから成約になった先輩もいますしね。芸能人は「SUUMO」見ないけど電柱は見るんですよ。問い合わせも、マネージャーからじゃなくて、本人からです。それで折り返すとマネージャーが「収録中なんで」と出たりする。アイドル、歌手、大御所俳優とかから問い合わせがありましたね。

――今回、「クソ物件オブザイヤー2020」でコラボをしてますが、どのような経緯で?

かずお:2019年に『正直不動産』の帯コメントを書かせていただくご縁を頂きまして。その年は全宅ツイで本を出版したこともあり、目に留まったのかなと。今まで正直不動産の帯を書いてきたのって、大島てる氏、長嶋修氏、榊淳司氏と、そうそうたるメンバーで、そこに並べるだけで嬉しかったですね。ただ、不動産業界の闇をぶっちゃける同作に対し、僕らとしては大絶賛とは書きづらいので、「非推奨」とさせていただきました(笑)。

夏原:知り合いのライターから「『正直不動産』と全宅ツイって相性良いんじゃない」と言われたこともあり、結構前から認識していました。

どエンド:(作画の)大谷アキラ先生には「ビッグコミック」の連載で大変な中、クソ物件オブザイヤー用の描き下ろしイラストを用意していただきました。30分くらいでラフを上げていただいて、プロの仕事に驚きました。

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クソ物件オブザイヤー2020のメインビジュアル

不動産業界には独特のグレーな雰囲気がある

――『正直不動産』は、地鎮祭で祟られてウソがつけなくなった営業マンが主人公です。お客を欺けないというのは、ある意味、夏原さんの前作『クロサギ』とは真逆の世界観ですが、どのような発想から?

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(C)大谷アキラ・夏原武・水野光博 / 小学館「ビッグコミック」連載中

夏原:不動産ってどんな人でも生きていく上で必ず関わるものなんですけど、そのわりにはみんな素人なんですよね。今日集まっているような、こっち側の人はプロで、本当ならプロが素人を正しい方向に導くのがいいのだろうけど、プロって聞かれないことには答えない。「独特のグレーな雰囲気がある不動産世界に、もし本当のことしか言えないやつが居たらどうなるんだろう?」というのが、最初に考えたことだね。

――私たちみたいな一般消費者が読むと、学びがある作品だと感じます。

夏原:エンドユーザーを読者対象と考えているから、どうしてもそっちよりで描いてしまうよね。この間、かずお君とも対談したけど、現役の不動産屋からすれば「描きすぎだろ」「そこまでやってねーよ」「そんなの昔の話じゃん」という部分も多分にあるだろうけど。

 だけど、やっぱり、エンドユーザーからすれば「知っといて損はないですよ」ということは伝えたい。それと僕はお金のビジネスをしている人が好きなんです、金貸しとかね。なぜならみんな「正直」だから。気取ったこと言わないよね、全宅ツイの人たちも。

――全宅ツイのみなさんは『正直不動産』を読んでみていかがですか?

どエンド:不動産屋さんって、息をするように平気で嘘をつくじゃないですか。なので、不動産屋を疑うに越したことはないので、こういう漫画があるのはいいことだなあと。だけど疑ってばかりいると、いつまで経っても取引できないから、どこかのタイミングで最後は信用しないといけない(笑)。

あくの:諦めなんだ(笑)。

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