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浅香航大、コロナで変わった人生観「誰かのために仕事をしたい」

 32歳で命を断った歌人・萩原慎一郎の歌集を原作に、社会への強いメッセージを放つ映画『滑走路』が公開になりました。厚生労働省の若手官僚が、ある青年の自死を調べながら、現代の若者が抱える生きづらさを浮き彫りにしていく本作で、若手官僚・鷹野を演じる浅香航大さん(28)にインタビュー。

浅香航大

浅香航大さん

 本作に関わったことで改めて考えた「いじめ」問題への思いや、コロナ禍を通じて自身に起きた変化、いい刺激を受けている同年代の仲間についてなどを聞きました。

鷹野自身も過去を背負っている

――さまざまなテーマが含まれている作品ですが、脚本を読まれたときの感想と、鷹野を演じるにあたって意識したことを教えてください。

浅香航大(以下、浅香):とても大きなメッセージ性がありますし、社会的なテーマを持った作品だと思いました。そういった作品をやりたいと思っていたので、お話をいただけて嬉しかったです。

 鷹野としては、激務の中で働いていて、色味のない生活を送っていますが、劇中でも言われるように「困っている人や苦しんでいる人を助けるのが仕事」だという、その意識をちゃんと背負って演じようと思いました。

 あとは、鷹野自身も過去を背負っていること。大庭功睦監督と決めていたのは、最後のシーンまで涙を流さないことです。流さないというか、流せない人物なんです。

「いじめ」問題は大人の使命

滑走路

(C) 2020「滑走路」製作委員会

――人によって響くポイントの違う作品だとは思いますが、「いじめ」に関する問題は、自分のこととして考える人が多いと思います。浅香さんは、「いじめ」に関して、どんな思いがありますか? この作品を経験したことで、新たに感じたことはありましたか?

浅香:とても難しい問題ですね。作品に入る前は、やっぱりよくないよなとか、悲しいよな、なんでもっとみんなに優しくできないんだろうと漠然とした思いを抱いていました。この作品にかかわって、子どもの頃には分からなかったけれど、大人だからこそわかることがたくさんあると思いました。

 ただやみくもに、子どもに「いじめをやめろ」と言っても、すぐになくなったりはしない。だから、それってやっぱり大人の使命だと思うんです。僕は教育者じゃないから、専門的なことはできないけれど、こういった作品を世に広めて、多くの人に観てもらうことで何らかの影響を与えられればと思っています。

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