コロナ下の出張で大失敗…28歳営業マンを立ち直らせた“居酒屋店主の言葉”
居酒屋店主の豪快な言動に励まされる
本田さんは、店主の言葉に思うところがあったのだと言います。
「話を聞いていて、コロナで苦労している人が多いのに、自分はたいした下調べもせずに営業をかけて馬鹿だったなあって、ようやく自分の失敗を見つめることができた気がしました。
数百万円の借金を抱えているそうでしたが、なんか全然落ち込んでいる様子がないんです。むしろ、次に何をやるか楽しそうに語っていて、自分のほうが元気付けられるようでした」
そうして店主と話し込んでいると、思わぬ客が……。
忘れられない出張になった
「お店に似つかわしくない、綺麗な子たちが入ってきたなと思ったら、店主の娘さんで友達を連れて来たとのことでした。自分と年も近かったので、自然と4人で話す流れになったんですが、気の合う仲間の家で呑んでいるような、すごく良い雰囲気でした。
娘さんに『東京に行った時に、美味しいラーメン屋に連れて行ってよ』と言われ、LINEを交換しました。出張自体はツラい結果となりましたが、教訓にすることができましたし、忘れられない出張になりました」
内向きを強いられることも多いこんな状況だからこそ、一歩踏み出してみると、新たな可能性が開けるのかもしれません。
<取材・文/和泉太郎 イラスト/田山佳澄>