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コロナ下の葬儀は黒マスクがマナー?真偽を葬祭系YouTuberに聞く

学び

葬儀では黒マスク着用がマナー?

墓参り

 地方から東京の葬儀に参列し、地元に帰ってから2週間ほど自主隔離する人もいるそうだが、コロナ禍での葬儀に関して、“黒マスク着用”というトンデモマナーがネットで話題になったこともある。Twitter上でのデマ潰しは佐藤氏のライフワークでもあるが。

「葬儀で黒マスクを見かけただけで『これってトンデモマナーだよね?』という作り話みたいな愚痴ツイートがバズって……。実存しないマナーがあるかのようになってしまったんですね

 ツイートした当人のお父さんの葬儀での話だったので、私も『この人がつくった“非実存マナー”だよ』と突っ込むのを加減してしまいました」

マナーは形骸化しつつある

 冠婚葬祭のマナーに関する情報はネットで検索すれば、さまざまな事例を持って知ることができる。しかし、地域色なども強く、実際に違反したからといって、「大きなトラブルにつながるような葬儀マナーはほとんどない」と佐藤氏は語る。

「マナー問題ってもともと関係が良くない人同士で、『あの人はマナーもわかっていない』と言われがちなんですよね。現場で『それがマナーでしょ、葬儀屋さん!?』ってこっちに話振られたときは『まあ、一般的にはそういう方も多いですね』くらいに言いますが。実際は厳密でもないマナーが多々あります

 また、佐藤氏のYouTubeチャンネル視聴者の主な年齢層は30代から60代までと幅広いこともあり、比較的若い世代から親や自分の死後のトラブルに備える終活について相談される機会も多いという。

「でも、財産関係の裁判・調停の年間件数って全国の家裁を合計しても1万3000件ほど。死亡人口は135万人なので100件に1件くらいで。ほとんどの人はそんな問題になっていないんですよね。揉めていなくても、正式に調停記録とっておくというケースもありますし、話し合いで解決するレベルがほとんどなんです」

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