菅内閣で「働き方」はどう変わるか。正社員の特権は減っていく
厚生労働大臣は適任?
話を菅内閣に戻すと、厚生労働大臣には田村憲久氏が再任されました。田村氏が厚生労働大臣を務めたのは2014年(第2次安倍内閣)までであり、働き方改革が始まったのは2015年ですから被っていません。
筆者は政治評論家ではありませんが、労働分野の専門家として国会やテレビでの政治家の発言をよく見ております。
多くの政治家が「日本の労働市場における課題や問題を理解できていないのではないか?」と思えますが、個人的に田村氏はよく理解できていると感じる政治家の一人。ここまで流れてきた働き方改革をさらに推し進めるには適任かもしれません。
複数社でのパラレルワークが当たり前に
この先、労働環境はかなり柔軟にシフトしていくと予想されます。よく言われているのはジョブ型に近い働き方で、1社の「終身雇用」というよりも複数社にまたがるパラレルワークです。テレワークの普及に伴い、ますます浸透していくのではないでしょうか。
自分の特性や得意分野を理解し、キャリアを高め、望む収入と働き方を獲得できやすいのは若い層で、旧態依然とした中高年以上のサラリーマンには厳しい時代となりそうな予感がします。
非正規であっても、派遣であっても、さえない平社員であっても評価される基準が大きく変わる、明確なゲームチェンジの時代です。時流に乗って一人でも多くの人が望む働き方、収入が得られる未来を願ってやみません。
<TEXT/山内栄人>