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日本人には「マネーの勉強」が必要。税のプロに聞く「副業・iDeCo・NISA」

コラム

 新型コロナウイルスの影響で、世界的に経済不況の波がやってこようとしている。これからの時代、単にお金を貯めるだけでは、豊かな老後が過ごせるとはいえない。

お金 コイン

※イメージです(以下同じ)

「日本一フリーランスに優しい税理士」を名乗る税理士の大河内薫さん(37)は、YouTubeなどの動画発信を通じて、高年収フリーランスや若手ビジネスマンと日々向き合っている。

 今回、bizSPA!世代の若手ビジネスマンが知っておきたい確定申告や副業の実例などの「マネーの常識」について、大河内さんに話を聞いた。前中後編の3回におよぶインタビュー。第1回はYouTuber税理士として独立するまでの話を聞いたが、第2回となる今回は、日本人のマネーリテラシーについて大河内さんが抱く危機感を直撃した。

日本が沈没したら投資先が潰れる

――大河内さんはYouTubeでマネーリテラシーを啓蒙する動画を投稿されてますね。

大河内薫(以下、大河内):そうですね。税金だけじゃなくてお金全般をテーマに扱うようにしてます。日本人て保守的で、投資や資産運用を考える人は少数です。その一方で自分の年金が株式投資で運用されている事実を知らなかったりする。

 今の世界ってインターネットのおかげで日本以外の、アメリカでもどの国でも簡単に情報にアクセスできる時代になってます。そんな時代に日本円しか持ってないのは、日本に一極投資しているのと同じ。だから日本が沈没したら投資先が潰れることになります。

 わずか1社の株だけ持ってて、その会社が潰れたら、株券が紙くずになるのと一緒です。投資をしてない人は「自分は日本に一極投資しているのと同じ」と気づいてほしいです。

脱サラよりもまずはマネーの勉強を

大河内薫

大河内薫さん

――日本に住んでいる以上、そこに一極投資しがちだと思いますが、何かまずいですか?

大河内:日本は泥舟とまでは言わないけど、歴史上初めての超高齢化社会を迎えるわけで、今後大きな上向きは期待できないと思います。

 目に見えて将来性のない会社が株式市場にあったら、素人でも買わないですよね? もちろん、日本で過ごす以上、ある程度の日本円は必要だけど、そこに一極投資するのはどうなのかと疑問を持つことが大事です。そうすると「ドルを持つ」「元を持つ」という選択肢も出てくると思います。

 で、今この話を聞いて、実際に投資を始める、日本円以外を持つ行動に移せる人は、ある種「勝ち組」なんです。

 日本で投資をしてる人って20%もいないから、この話をしても「でも、みんな持ってないじゃん」で終わってしまう人がほとんど。有事になってから買っても遅いので、ぜひ一歩踏み出して欲しいです。

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