スシロー、全店一斉休業を実施「飲食=ブラック」イメージを払拭できるか
大型チェーンより個人営業の店が切実
飲食チェーンは休業のほかにも、様々な切り口から“従業員目線”の取り組みを行うなど、試行錯誤が続いているようです。そしてさらに難しい状況なのが個人営業の飲食店だそうで……。
「大手飲食チェーンでは、もうすでに15年前から普及していますが、注文のタブレット化により省力化、効率化が図られています。カラオケボックス、居酒屋はもちろん、最近ではカウンターのラーメン屋でも導入されています。また、学生バイトを確保するために、テスト休みを設けたりしているようです。
もっとも、スシローのような大型チェーンよりは、個人営業の店が切実。切り盛りできないので、営業時間を短縮したり、宴会場営業をやめたりするお店も見られます。中には、店舗の営業をやめて、通販に特化した洋菓子店、喫茶店もありますね」
こうした働き方改革の動きは他の業界にも波及しつつありますが、現状のまま維持したほうが良い業態もあり、なかなか一筋縄ではいかないようです。
「コンビニでは働き方改革の動きが始まっています。サービス業全体の問題ですが、すべてが右にならえ、横並びではよくない。24時間営業のほうがむしろ効率的という見方もあるので、業種、エリアの特性にあわせ、各自が独自の路線を模索するべきでしょう」
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「ちゃんと休むこと」に対して世間の理解も深まりつつある昨今、今後は従業員に優しい試作を打つ企業がさらに増えていくのではないでしょうか。スシローの取り組みが少しずつ広がり、頑張りすぎてる感のある日本社会に風穴を開けてくれることを期待します。
<TEXT/蒲須坂正男>
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