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はるやまCMが“妻だけ家事”の描写で炎上。広報のコメントは…

ビジネス

 紳士服大手のはるやまホールディングスが公開したブランデッドムービー(以下CM)が炎上し、SNSを中心に物議を醸している。

はるやまホールディングス

※画像は「はるやまホールディングス」公式サイトより

 同社は「P.S.FA」や「TRANS CONTINENTS(トランスコンチネンツ)」などのブランドを展開しており、男性のビジネスマンをターゲットに事業を行っている企業だ。

「#アイシャツのある生活」と題したCMは、アイロンがけが不要でかつ、シワにならない「i-Shirt(アイシャツ)」の認知拡大を目的に10月1日から配信された(現在は非公開)。妻のライフスタイルに焦点を当て、家事を少しでも楽にしたり、面倒なアイロンがけをなくしたりできることを、CMによって訴求する予定だった。

「主婦目線の描写」のつもりが炎上の火種に

 だがしかし、CMは炎上して非公開とせざるを得ない事態にまで発展してしまった。また、配信と同時に行っていたSNSプレゼントキャンペーンも打ち切りになるなど、炎上がもたらした影響は非常に大きいものとなった。

 そもそも、なぜ今回のCMが炎上騒ぎにまで発展したのだろうか。はるやまホールディングスのプレスリリースによると、アイロンがけがアイシャツを着用することで不要になり、家事が少し楽になるのを「主婦目線」で描写しているという。

 これが、炎上の火種になったのだと推察される。同社CMが描く「主婦」像は、仕事を持ちながらワンオペ家事育児に追われているように見える。CMでも、夫である男性はほとんど登場せず、妻が夫のシャツのアイロンがけなどをする様子を全面に打ち出していた。
 また、同社公式サイトには「これまではワイシャツにアイロンがけがご主人への『愛のカタチ』でした。これからはアイロンをかける時間を二人きりの楽しい時間へ」(既に削除)という記述も。

 これには、「家事・育児は妻の役割」という価値観の押し付けでは?という声が多数SNS上で寄せられた。

「今の時代にそぐわない内容」「アイロンがけだけ不要になっても家事の負担は減らない」などの内容が見られ、「共働きでも家事は女性が」という時代錯誤の考えによってCMが作られたことに対する批判が殺到した。

「Twitterにて発信した内容以外はコメントできない」

洗濯物

※画像はイメージです

 多くの批判を受けたことにより、同社が運営する公式Twitterにて「この度公開いたしました動画に関しまして、ご覧頂いた皆様へ配慮の欠けた演出となり、不快な思いをおかけしました事を深くお詫び申し上げます。今後は、発信する情報・表現については、より一層注意し、今後の宣伝活動に活かして参ります」と謝罪した。

 広報に今回のCMが炎上したことについて見解を求めたが、「Twitterにて発信した内容以外はコメントできない」と返ってきた。

 想像するに、同社としては女性をないがしろにする意図はなく、「女性に現実に寄り添った」つもりで制作したCMなのかもしれない。しかし、社会的な背景として、多様な価値観を受け入れようという時代になっているのに、旧態依然とした描き方をしたことが炎上につながったのだろう。

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