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台湾発、同性カップルの妊活映画。主演女優が見た日本のLGBT事情

 今年、台湾でアジア初となる同性婚の法律化が実現。公開中の『バオバオ フツウの家族』は、ロンドンで暮らす、子供を望む2組の同性カップルのドラマを映し出した映画だ。

バオバオ

『バオバオ フツウの家族』
(C) Darren Culture & Creativity Co.,Ltd

 台湾からイギリスへと渡り、恋人のためにと仕事にまい進するもうまくいかずにもがく女性ジョアンを演じたクー・ファンルーが来日。クーは、2002年に『流星花園(流星花園~花より男子)』で道明寺の婚約者役としてデビューし、国内外でキャリアを積む実力派女優である。

 そんな彼女に、映画本編では詳しく語られないジョアンの設定や、同性愛に関しての日本という社会の印象などを聞いた。

クー・ファンルー

クー・ファンルーさん

LGBTの役を実際に演じて大変さを実感

――同性の恋人との間に子供を持とうとするキャリアウーマンのジョアンを演じられました。

クー・ファンルー(以下、クー):私の周囲にはLGBTの方も多くいますし、そのことは自然なことでした。ただ自分で実際にジョアンを演じてみて、とても大変なんだと実感しました。仕事の面でもそうですし、どうやって愛を育んでいくかについてもそうでした。

――ジョアンを演じるにあたって助けになったことはありますか?

クー:彼女のキャラクターを理解するうえでは、衣装が大きな助けになりました。いわゆるキャリアウーマンらしい開襟シャツを着ているのですが、それを着るとまるで鎧のように、戦いに立ち向かう気持ちになれました。一方でそれを脱ぐと、彼女の弱さがポロリと出る。ジョアンの心情をとても理解できましたし、共感しました。

英語、台湾語と北京語が混在する設定

バオバオ

――本作には、ジョアンと恋人のシンディ、そして男性同士のチャールズとティムと、2組のカップルが登場します。それぞれの親族も登場しますが、ジョアンの家族は出てきません。監督とはどの程度、バックグラウンドを話し合ったのでしょうか。

クー:ちゃんとした設定がありました。ジョアンの両親は(第2次世界大戦前より台湾に居住する)本省人で、シンディのお父さんは(第2次世界大戦後に、大陸から国民党とともに台湾へと移住した)外省人です。基本的に、外省人は北京語を話し、本省人は台湾語を話します。なので、ジョアンは自分の両親とは台湾語で話すという設定があります。

――本編にも北京語と台湾語が出て来ていましたね。

クー:加えて、ジョアンは台北などの都会ではなく、中南部の出身という設定です。田舎から都会へ出て来て、努力して、今度はロンドンへと出て行った。そういう女性です。そして彼女は法律家でもあり、自分の人生の目標を法律的にもクリアに見ています。イギリスで公民権をもらえば、同性婚も代理出産も可能になる。それが分かっていて、まい進している女性です。ただ彼女の両親には、彼女の生き方が理解できていないのです。

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