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桜田通&笠松将、お互いに「遠慮なくぶつかり合った」撮影現場

 すべての始まりの音とされる“ラ”をモチーフに、元バンドマンの揺れる心と再生を描く映画『ラ』が公開中です。

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© 2018映画『ラ』製作委員会

 バンドの再結成を願う主人公の慎平を演じるのは桜田通さん(27)。大人気ミュージカル「テニスの王子様」の越前リョーマ役で注目を集め、映画『orange-オレンジ-』『君の膵臓をたべたい』などの話題作に出演を重ね、現在はドラマ『わたし、定時で帰ります。』(TBS)に出演中の若手実力派です。

 そして、慎平の元親友・黒やん役で共演するのは笠松将さん(26)。映画『デメキン』『響-HIBIKI-』などで印象を残し、最近では『平成物語 なんでもないけれど、かけがえのない瞬間』(フジテレビ)の記憶が新しも新しい有望株です。独特のオーラを放つふたりに話を伺いました。

「クランクイン前のリハーサルが重要だった」(笠松)

――高橋(朋広)監督のオリジナル脚本ですが、読まれてみての印象は?

桜田通(以下、桜田):僕にこういう役が来るんだということが発見というか、それだけでもチャレンジできることだなと感じました。すごく映画らしい映画だと感じましたが、慎平は不幸だなと思いました。最初の印象としては、ただただ不幸だなと(笑)。

 それもあってか、事務所の方から「こういうのどう?」と、いつも以上に丁寧に聞かれましたが、僕としては二つ返事で「ぜひやりたい」と。スケジュールを動かしてでもこの役にチャレンジしたいと思いました。

笠松将(以下、笠松):脚本を読んだ印象としては、2つのパートに分かれるなと思いました。慎平とその彼女のゆかり(福田麻由子)とのパートと、慎平と僕が演じた黒やんのパート。2つの違う面白さが混じっているなと思いました。監督とお会いしたとき、物語のことを話すにつれ、面白さが膨らみ出し、撮影が楽しみでした。

――クランクイン前にリハーサル期間があったそうですね。

桜田:物語はバンドが解散しているところからスタートしていますが、なぜ解散したのが、そもそもなぜこのバンドを組んだのかということも含めて、脚本に書いていないところから設定を設けて、即興で演じたり、セリフを書き起こしたり、リハーサルをしていきました。

笠松:リハーサル期間に、「初めて文化祭でライブをやった日」「バンドに誘った日」「どうやってこじれていったのか」とか全部やりました。「こういうことがあったよ」と文章で見せられてもどこか他人事だけれど、実際に自分がそれをリハでやっているから、本当に体験したような感じでした。

「いいスタートを切れるかは準備で決まる」(桜田)

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桜田通さん(左)と、笠松将さん

――雨の中でぶつかり合うシーンが印象的でした。でも、撮影自体は大変だったのでは?

桜田:僕は普段から、映画という世界が作りものだということを頭に置いたうえで、作品に参加します。なのでちゃんと防寒対策もしましたし、どこでどうやって動くのか、きっちりとリハーサルを重ねたうえで撮影に臨んだので問題ありませんでした。

――なるほど。冷静ですね。

桜田:スタートラインに立つまでの準備がどれだけ丁寧にできるかで、いいスタートが切れるかどうか決まると思っているんです。だから、今回は作品に入る前にリハをやれたことはとても大きかったですし、アクションシーンに関しても何回もやれたので、ありがたかったです。きちんと準備をしたうえで、「よーい、スタート」となったときに、黒やんを目の前にして出てきた感情に素直に従う感じです。

笠松:僕は「よーい、スタート」と言われてからじゃないと安心できないタイプなので、それまでは怖くて仕方なかったですね。リハーサルにしても、実際に雨を降らせてやるわけではないけど、いざ本番になると夢中でできます。ただ、準備をしているときは、ずっと「桜田さん、大丈夫かな。あんな雨の中だし死んじゃうよ」とか言っていて、桜田さんのほうが「やることやってきているんだから、大丈夫だよ」って。役とは関係性が逆でした(笑)。