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いくら読書をしてもプレゼンのスキルは身につかない理由

学び

プレゼン

解説本を読まなくても言動で発揮できる

 このように自分の自己紹介の録画を再生して確認しながら、アイコンタクトの適切な秒数を見極めたら、その秒数でアイコンタクトを外せるように、自撮りしながらロープレを繰り返す。それができたらアイコンタクトをはずす方向を、同様にビデオで確認しながら検討し、アイコンタクトを適切な方向ではずせるように、反復演習する。

 1対1でアイコンタクトを適切な秒数で適切な方向へはずせるようになったら、次は、1対1で適切なアイコンタクトをしながら、同時に1対多数で全体を見渡すことのできるスキルを訓練したり、ノイズを解消する反復演習をして、表現力を高めていったり、別のコアスキルを見極めて構成力を高めていく。

 コーチングも同様だ。コーチング話法を繰り出していくための分解スキルを見極めていく。私は今、5つのコーチング質問がコーチングスキルを発揮するためのコアスキルであると考えている。5つのコーチングスキル繰り出すことができさえすれば、関連書を1冊も読んでいなくてもコーチングができるのだ。

 次回より、その5つのコーチングスキルについて詳しく申し上げていきたい。

<TEXT/山口博>

モチベーションファクター株式会社代表取締役。慶應義塾大学法学部卒業、サンパウロ大学法学部留学。国内外金融・IT・製造企業で人材開発部長、人事部長を経て、PwC/KPMGコンサルティング各ディレクターを歴任後、現職。横浜国立大学大学院非常勤講師。日本ナレッジマネジメント学会会員。著書に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社刊)、『クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング』(きんざい刊)

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