給料は我慢料なのか?あなたの仕事時間が長すぎる根本理由
大人になると、大半の人が、ほぼ毎日家事や仕事をしています。それは生活のためやお金のためだったり、自分のやりたいことをやるためだったりでしょう。本当に好きなことではなく、親に言われたり、周りに流されてなんとなく就職した人も少なくありません。あなたは、なぜ今の仕事をしているのでしょうか?
1日8時間働くとして、残業や通勤まで含めて考えると、大人になってからリタイアするまで、ざっくり20歳から60歳までの40年間の約3分の1から4分の1、つまり15年から20年間という時間を仕事に注ぐことになります。ですから、この仕事の時間をどう過ごすかで、人生の質や幸福度も全く違うものになるでしょう。
ところが、ほとんどの人は人生という時間、言い換えれば自分の命をどう使うか、あまり深く考えていません。子どもの頃から、周りの大人たちが毎日朝から晩まで長時間働く姿を見て、人生とはそういうものだと思い込みます。そして、高校や大学卒業と同時に、長時間労働の世界へと、何も考えずに入っていくのが普通なのです。
ビジネス(仕事)がビジネス(忙しさ)を生む
僕が20代のとき、メンターに教わった言葉があります。それは、“Business creates more business.”というもの。「Business(ビジネス)が、さらなるビジネス(ビジネス)=busy-ness(忙しさ)を生む」から、仕事に人生を盗まれないように気をつけて、という意味合いでした。
仕事は、成果を挙げるほど、より多くの仕事が集まってきます。たとえば、普通の人だったら1日かかる仕事を半日でできるようになっても、残りの半日を遊ばせてくれる会社はありません。「じゃあこれもお願い」「あれもやっておいて」と、追加の仕事を頼まれるのです。
長い目で見れば、その仕事ぶりが給与に反映されたり、出世につながっていくかもしれません。でも、普通の従業員として働いている限り、仕事が減ることはありません。結局は、いつも仕事に追われることになるのです。もしくは、結局忙しくなるのであれば、そんなに頑張ったってしょうがないと考え、ほどほどで手を抜く人もいます。
29歳から4年間セミリタイア生活へ
でも、今の世の中には、いろんな働き方、仕事との関わり方があります。たとえば、仕事の時間を普通の人の半分にできれば、もっと家族とゆったり過ごしたり、趣味に時間を使えます。
実際に、ある夫婦は1年のうち半年間だけ仕事をして、残りの半年は2人でいろんなところへ旅行に行くというライフスタイルを、何年も続けていました。僕自身も、子どもが生まれたのをきっかけに、29歳から4年間、セミリタイア生活を送り、育児を堪能しました。僕にとって宝物のような時間です。
そこまで仕事から離れてしまわなくても、外が明るいうちに仕事を済ませて、子どもが学校から帰ってきたら、一緒に遊んで過ごすこともできるでしょう。