乾燥シーズンに「肌を傷つけない」ヒゲの剃り方、睡眠時間は?
今年も乾燥の季節がやってきました。
季節の変わり目は肌の状態が不安定になりやすく、普段は気にしないという人でもニキビや乾燥、カミソリ負けなど、肌トラブルが起きやすい状態に。そこで、野村皮膚科医院院長の野村有子先生に、冬の敏感肌の予防やケアについて伺いました。
「季節ダメージ」×「日常ダメージ」=秋の“敏感肌”
本来、肌は、汗と皮脂が混ざり合うことで皮脂膜が作られ潤いが保たれていますが、野村先生は「気温が下がり発汗量が減ると、この潤いが急速に失われる」と指摘します。
「冬季に入り湿度が下がると、さらに肌の水分が奪われ一気に乾燥してきます。また、汗や紫外線による夏の肌ダメージがまだ残っている『季節ダメージ』により、毎年この時期に肌の乾燥を訴える患者さんが急増します。さらに加えて、日頃の“睡眠不足”やストレスといった『日常ダメージ』が重なることで、“敏感肌”になりやすく、男性はいつも以上に注意が必要です」
敏感肌とは、肌のバリア機能が低下し、トラブルが起きやすくなっている状態。どんな生活を送っていると、敏感肌になってしまうのでしょう?
「まずは、就寝はいつも深夜2時以降、慢性的な睡眠不足の人です。残業やスマートフォンの見過ぎ、飲み会などで、寝るのがいつも深夜を過ぎていませんか? 肌にとって大切なのは、一日最低6時間は寝ること。ただ、忙しい現代人にとっては難しいでしょうから、できれば週の半分は24時前にベッドに入るようにしましょう」(野村氏、以下同)
食事や生活環境にも工夫が必要
肌にとって大事なのは睡眠だけではありません。野菜不足の乱れた食生活の人は、野菜がたっぷり取れる“お鍋”を積極的に取り入れましょう。
「外食やファストフードばかりでは、野菜が不足し、栄養が偏りがち。これからの季節は、“お鍋”がおすすめです。肉、魚、野菜などビタミンやタンパク質、ミネラルなどあらゆる栄養素をバランスよくたくさん摂れるうえ、湯気で部屋が加湿されるので、お肌も潤います。お鍋ひとつあれば、一人暮らしの男性でも簡単においしく食べられるのもポイントです」
続いては、環境についてです。PCルームなど乾燥した部屋に長時間いる人は、手軽な卓上加湿器を取り入れるのもアリ。
「職種によっては、乾燥したオフィスで一日中PCの前に座りっぱなしという人も多く、広いオフィスでは空間全体の加湿が難しい場合もあるでしょう。そんな時は、市販の卓上加湿器を置いて自分の周りだけでも加湿をしましょう。熱湯を注いだマグカップを置いても保湿効果が期待できます」