地味に見える部分こそ重要【一流マーケターになる方法〜マーケティング視点で見る世界〜】
日本で一番売れているヘアケアブランドLUXのブランドマネージャー、Doveのブランド責任者などを経て独立した、株式会社Brandism 代表取締役社長 木村元(キムラ・ツカサ)によるコラム。「一流のマーケターになる方法」というテーマについて、経験談をベースに語ります。
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前回から引き続き、一流のマーケターになる方法について説明します。私自身ができていないことも多いですが、1日1日を苦しみながら14年以上を過ごしてきたからこそ今の自分があることは、自信をもって言えます。
言われたことをやりきる
未経験でマーケティングの世界にきた方に「マーケティングの仕事は思ったより地味ですね」と言われたことがあります。
マーケティングという職業に従事していると、芸能人と会えたり、面白い企画を考えたりと楽しいことが多いのでは?と想像されるかもしれません。しかし、マーケターのキャリアにおいて特に20代のころは作業的なことが多く、クリエイティブと思われるような仕事の比率は多くありませんでした。
日々作業が膨大に降りかかり、期限との戦いで仕事が夜遅くなることも少なくありませんでした。上司からも大量に仕事が与えられるため、言われたことをこなしていくだけで、あっという間に時間が経過します。
それでも重要なことは、言われたことをやりきる姿勢です。どんなに単純そうに見えることでも、他の人ができそうなことでも、積極的に取り組み、上司の信頼を勝ち取ることで面白い仕事に携わることができます。
作業が多いのは事実ですが、私自身も時折、面白い仕事ができるチャンスを勝ち取ることができました。この面白い仕事があったからこそ、今にいたるまでマーケターとしての仕事を継続することができています。
言われたことを確実にこなしていくことは一見当たり前のように思えますが、全て100%やりきれる人は限られてきます。