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オフィス内に響き渡ったスマホの読み上げ音声。今どきスマホ初心者がしでかした取り返しのつかない大失態!

コラム

友美さんからの相談LINEが……

 それから数週間が経ったある日のこと、友美さんからLINEが届きます。

「内容は労災の手続きについての質問でした。彼女は少し前にポップアップストアの設営の時に脚立から転倒して怪我をしてしまったのです。その申請手続きについての質問でした」

 総務で働いている亮平さんにとって労災の手続きは専門分野です。良いところを見せたいと思い、完璧な回答をしようと準備を始めます。先輩社員にも助言をもらいながら、必要な情報を集めました。そして、友美さんに回答の返信するために、慣れないスマートフォンを使ってLINEで返事を作成しました。

主任への悪口がオフィス内に鳴り響く

 先輩社員からもらったアドバイスを引用したいと思い、友美さんから教わったコピペ操作を実践しようと記憶を頼りにスマートフォンを操作していたときのことです。

「文字を選択する操作って難しくないですか? みんなスラスラできてるんでしょうか? 選択したい文章が選択できなかったり、変なタイミングでメニューが出てきたり……」

 確かにスマートフォンで文字を選択するのは、慣れていても手こずりがちな操作ではあります。小さな画面に指を押し付けて何とか頑張っていると突然、

『主任、また太ってきてない?スカートはち切れそうなんだけど』

 という機械音声が静かなオフィスに響きました。亮平さんの誤操作でスマートフォンの音声読み上げが始まってしまったのです。急いで音量ボタンを操作しましたが時すでに遅し……

 不自然なほどにオフィスはシーンと静まり返りました。

文字選択ミスが起こした悲劇

 亮平さんがアドバイスを求めた先輩社員のLINEには、仕事に関する回答の後に、世間話が続いていたのです。その中に主任に関する悪口が含まれていて、気が付かないうちにテキストの選択範囲を間違えてコピーし、さらにペーストのボタンと間違えて読み上げを開始するボタンを押してしまったのでした。

「主任は決して悪い人ではないのですが……堅物として社内で有名で、一切の融通を効かせてくれないので影で悪口を言われていることも多いんです。決して悪い人じゃないんですけどね……」

 そう言って亮平さんはため息をつきました。

この一件で出社するのも億劫に

 この一件があってから、もちろん亮平さんへの態度は一層厳しいものになり、些細なミスでも叱責されるようになりました。

 毎日、ビクビクしながら出社しているそうです。一日も早くこの件を水に流してくれることを祈るばかりです。

 スマートフォンは高機能がゆえに、慣れないと操作ミスをしてしまいがち。その操作ミスが取り返しのつかない重大なミスにも繋がってしまう危険もあります。くれぐれも操作には気を付けましょう!

<TEXT/ベルクちゃん>

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愛犬ベルクちゃんと暮らすdigiart(デジアート)の担当者です。音楽心理学に基づいた「耳で飲むお薬®」をはじめ、メンタルヘルスに効果的な音声素材を独自のmeditone®テクノロジーで開発している会社です。心地良い睡眠、上質なリラクゼーションなど、心の弛緩をiOS・Androidアプリ向けに配信中。
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