M-1決勝初進出のキュウが語る、充実した心境「太田さんは、客を見て漫才しろと」
もっと早く呼ばれると思っていた
――決勝進出発表のとき、おふたりとも感情が表に出ていましたね。よほど期するものがあったんだなと。
ぴろ:ああ、そうですね。なんせ呼ばれたのが後ろのほうでしたからね。7組目だった。
清水:呼ぶ順番に結構かき回されたというか、最初2000番台とかから始まって、4000番台に飛んだと思ったら、「26(番)、真空ジェシカ」とか言って「オイ!これどういうことや」と思っていたら急に来たんで。
ぴろ:準決勝でウケていて、絶対行っていると思ったから、「呼ばれるはずなのに、まだ呼ばれてないのはおかしい」と、ずっとソワソワしていて。だから思わず「シャー!」って。
激アツだった先輩芸人からの激励DM
――とくに、ぴろさんの感情が出る瞬間をはじめて見たかもしれません。
ぴろ:たまには、ああいう一面を見せていかないと、ただの“謎の男”になっちゃうんで。あと、準決勝終わったあとに、もう解散してしまった「浜口浜村」の浜村さんから「めちゃくちゃ面白かったわ。なんか正直羨ましかった。俺もあんなネタ作りたかったな」ってDMが来て。僕の中では、“システム化されておらず、なおかつバカバカしい漫才”っていう意味で、ずっと一目置いているコンビだったんです。そんな人からお褒めの言葉をもらえたのは激アツな瞬間でしたね。
――事務所の先輩、爆笑問題の太田(光)さんから激励の言葉はありましたか?
清水:「思いっきりやってこい」とか「楽しんでこい」とは言っていただいたような気がしますね。
ぴろ:「審査員とか無視していいから、客を見て漫才しろ」と言われたのは覚えています。「お笑いは目の前の客とテレビの前の視聴者に向けてやるもんだから」と。
――なんというか、めちゃくちゃ真面目なアドバイスですね。
清水:まあ、そうですね。あとはずっとふざけていましたけどね(笑)。
ぴろ:マジな顔で「500万くれよ」と言われました。
清水:太田さんは小遣い制ですからね。お金ないですから。
ぴろ:で、僕は「あー、100万ならいいですよ」って言ったら「絶対だぞ? 絶対だぞ?」と念を押されましたね。その後、小声で「このことは社長(光代夫人)には言うなよ」と……(笑)。