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元乃木坂46・中田花奈が今だから明かす「頑張りきった」アイドル時代の話

暮らし

「怖さしかなかった」初めての大会後、電車で泣いた

中田花奈

――プロ雀士の世界に飛び込むことについて、怖さはありませんでしたか。

中田:怖さしかなかったです。それまでは、あくまでもアイドル界のなかで、「麻雀が強いアイドル」みたいな位置づけ。それが“アイドル”という冠がなくなって、しかもプロという世界に放り出された状態なので……。1年間ぐらいは、また精神的にどん底までいきました。

 プロ雀士になった4日後に、この年(2021年)から始まった29歳以下の女性タイトル戦「桜蕾戦(おうらいせん)」に出ることになったんです。プロの大会自体が初めてで、何もわからないまま、他の人がやっていることを見て吸収していかなきゃいけなくて、もう全てが怖くて怖くて……。そこでモタモタしちゃったことで、明らかに周囲に迷惑をかけたんですよね。

――空気が張り詰めている大会で、ただでさえ緊張しているのに、勝手がわからない。

中田:もちろん私が悪いんですけど、その場で泣いちゃいけない、とこらえました。でも、試合が終わった瞬間に涙が溢れちゃって。ヤバい、ここで泣くのは絶対違う! と思って、急いで会場から走って出て、ぐわぁーって泣きながら電車に乗りました。

他人に負けたくないという気持ちがない

――負けず嫌いですか?

中田:全くです。他人に負けたくないという気持ちがないので、諦めちゃうんですよ、すぐ。

――意外です。麻雀やる人って、みんな「負けず嫌い」なのかと。

中田:そうですか? でも、そうですね……確かに麻雀プロは、負けず嫌いじゃないと務まらないと思います。だから多分、プロの方たちは私のこと嫌いだったと思う。「急に入ってきて」みたいな。

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