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AirPodsの実力は?AV評論家に聞く「おすすめワイヤレスイヤホン」

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iPhoneユーザーなら“買い”なのは…

 それでは、その他のAndroidスマホを製造しているメーカーのイヤホンも同様にマイクの性能がいいのだろうか。

「スマホを製造しているメーカーのイヤホンはマイクの音質がいいといえます。例えば、サムスン電子が作っているGalaxyの正規品のワイヤレスイヤホンは、マイクの音がいいですね。他には、コールセンターのヘッドセットなどを製造しているアメリカのJabra社の機種も、同じ理由でマイクの性能がいいです

 シェアが高いというAirPodsシリーズ。安い製品でも2万円近くするが、実際のところ、iPhoneユーザーなら“買い”なのだろうか。

「マイクの性能がいいことはお話しした通りです。また、周囲の音の取り込みや、ノイズキャンセリングの性能もいいので、それなりに高くても決してコスパが悪いわけではありません

AirPodsの知られざる実力

AirPods

 さらには、AirPodsにしかない機能も搭載されていると折原氏は話す。

空間オーディオという機能があり、AirPods第三世代やAirPodsProで使えます。iPhoneやiPadなどのApple製品と組み合わせることが条件ですが、Apple Musicやサブスクの映画を見るときに使える、サラウンドで聴けるようになっています」

 サラウンドとは、聞き手を取り囲むように5つ以上のスピーカーを配置して、音に取り囲まれるような環境を作るもの。そのサラウンドを「イヤホンで表現しているのだ」と折原氏。

「Netflixなどでサラウンド配信の作品の音をAirPodsで聞くと、カメラの後ろにいる登場人物の声が本当に自分の後ろから聞こえますし、まさに音に取り囲まれたような体験ができます。Appleは映画の音響を作っているドルビーという会社とタッグを組んでいますからね」

 1万円以上という、決して安くない買い物になるワイヤレスイヤホン。失敗しないためにも、折原氏のオススメを参考にしてみてはいかがだろうか。

<取材・文/Mr.tsubaking 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>

【折原一也】
1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、 オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も仕事。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長。Twitter:@oriharakazuya

Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も
Twitter:@Mr_tsubaking

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