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「転職回数が多いと不採用に?」転職を繰り返す27歳“敏腕”営業マンの悩み

学び

キャリアダウンをしている判断は?

仕事

 久保さんによれば、キャリアアップしているか否かを採用責任者として見定めるためには仕事の領域に着眼するとよいそうだ。

「例えば現在、IT企業でプログラマーをしている場合、『最前線で顧客ニーズに合わせたシステム構築を担当』と職務経歴書に書いてあるが、面接をするとその後、システム部に配属になり、社内システムの運用担当など間接部門的なところに配属になっている人もいます。

 この場合はキャリアダウンをしているのかもしれないと判断し、不採用にする場合があります

回数が多くても書類選考をパスする?

「営業で言えば、過去に勤務した会社では営業の最前線で販売を主にしていたが、現在の会社では営業企画にかかわっているならば、仕事の領域が広くなり、キャリアに深みが出ている。この場合は回数が多かったとしても、書類選考はパスする可能性が出てきます。

 今回の男性が、このケースに該当するのではないか。私が男性に助言をするならばまずは、どのようなキャリアを作っていきたいのかを考えるのが、優先だと思います。

 少なくとも、現在のような在籍期間が1年前後で転職をするのは好ましくない。まずは自分を見つめ直すことをオススメしたいですね

<取材・文/吉田典史>

【久保博子(くぼ ひろこ)】
大手生命保険会社を経て、2005年から株式会社トランストラクチャで人事コンサルタントとして大企業、中堅企業やベンチャー企業の組織・人事コンサルティング業務に携わる。人事制度設計を始め、グループ人事管理の仕組みやセカンドキャリア制度、研修企画などを担当する傍ら、2011年から人事総務部長として採用や社内教育にもかかわる

ジャーナリスト。1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006年より、フリー。主に企業などの人事や労務、労働問題を中心に取材、執筆。著書に『悶える職場』(光文社)、『封印された震災死』(世界文化社)、『震災死』『あの日、負け組社員になった…』(ダイヤモンド社)など多数

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