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資金認識の甘さから破産したNOVA

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 甘い認識から、30万人の顧客に損害を与え、439億円の負債を抱え倒産した企業があります。

 英会話教室NOVAです(株式会社ノヴァ。現在のNOVAとは運営母体が異なるため、以下「旧NOVA」とします)。旧NOVAは、最大でレッスン料3年分を前払いする制度を導入していました。同社の社是は以下のようなものです。

利益はすべて投資にまわし、常に前進していくべし

 前払いされたレッスン料を、「利益」と考えたのでしょうか。新規出店や派手なテレビCMなどの「投資」に流用します。その結果、テキスト作成や講師料などの原資が不足。現金を増やすため、強引に集客する。支出を減らすため、レッスンのコマ数を減らす。結果、評判が落ち、入学者が減り、資金繰りが悪化する。負のサイクルに陥ります。

英会話教室NOVAは新会社に引き継がれた

 顧客が前払いする業種では、より厳しい資金理体制が必要です。旧NOVAには、これがありませんでした。旧NOVA社長の猿橋望氏は、以下のように述べています。

「最も私が悔やんでいるのはCFO(最高財務責任者)がいなかったことです」(ダイヤモンド・オンライン「いかにして最大手NOVAは破綻への道を辿ったのか」より)

 最終的に、旧NOVAは2007年に経営破綻、2012年に社長猿橋氏の横領罪実刑判決が確定。英会話教室NOVAは、株式会社ジー・エデュケーション(現NOVAホールディングス株式会社。以下、新NOVA)が引き継ぐこととなります

 SNSでは「解約金ってどうなっちゃうんでしょう。50万円近くあるのに」「本当に詐欺のようですよね」「従業員は経営状況もある程度知りながら、言葉たくみに生徒達からお金を巻き上げた」など、旧NOVAに対する不信の声が、数多く投稿されました。このような状況下での新規顧客獲得は難しかったはず。新NOVAはどのような対策を講じたのでしょうか。

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