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岸田首相、注目が集まる「2022年年頭会見」。安倍・菅路線からの脱却なるか

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対話集会で意見交換を行う立憲小川議員

 一方、私たち国民はそうした力を持ち得ません。私たちにできるのは、政治家に動いてもらうよう声を届けることや選挙で票を投じることぐらいです。政治家の持つ力とは、天と地ほどの差があります。いまのところ、岸田首相が掲げた「聞く力」は国民の声を聞く力にはなっていないのです。

 他方、衆院選で議席を減らした立憲民主党は、枝野幸男代表が責任をとって辞任。2021年11月30日、新たに泉健太議員を代表に選出しています。新代表の泉健太議員と選挙で争った小川淳也議員は、11月の代表選期間中に東京・有楽町駅前に立ちつづけました。連日、集まった人たちと意見交換をする対話集会を繰り返しました。

 小川議員の対話集会は、約1時間にわたっておこなわれます。冒頭の5分ほど小川議員が話しますが、その後は集まった人たちがマイクを握り、各々の意見や要望を口にします。対話集会で寄せられた意見や要望を小川議員が聞き取り、それを政策へと反映させるスタイルです。

泉健太新代表の姿も

泉健太新代表と小川淳也議員

有楽町駅前で対話集会に臨む立憲民主党の泉健太新代表(右)と小川淳也議員(左)

 対話集会は、代表選が終わった後の12月14日にも実施されました。対話集会の場所となっていた有楽町駅前には、小川議員のみならず新代表に選出された泉健太議員も姿を見せています

 代表選後に小川議員は立憲民主党の政調会長に就任。代表選前の対話集会は、形式的に小川議員が個人で意見を聞いている場でした。12月14日の対話集会からは違います。野党とはいえ、公党の政調会長が意見を聞くということは、その意見は立憲民主党内で揉まれることになり、もしかしたら党の政策になるかもしれないのです。

 また、泉新代表が足を運んだことも大きな注目ポイントといえます。泉代表も集まった人たちから意見や要望を聞き、小川議員とともに盛んにメモを取りました。それが、国会答弁や党首討論などに反映される可能性があります。また、党の代表はテレビの討論番組に呼ばれることもあり、そこで聞き取った意見や要望が披瀝(ひれき)されることだって考えられるのです

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