日本の平均給与は433万円…日本だけ賃金が下がり続ける“3つの根本原因”
年収を高めるには、資本力のある会社に入ること
また、給与水準は企業規模によっても変わってきます。
事業所が29人までの会社の平均給与は433万円ですが、5000人以上になると637万円(47.1%増)まで上がります。事業所の人数と平均給与額は相関性があります。同じく、会社の資本金額でも給与は変わります。資本金額が高いほど、給与も高くなるのです。
業界によっても給与額は異なります。専門知識が必要な化学工業や、営業力や知見がものをいう金融保険・不動産業は高い傾向があり、農林水産・鉱業、繊維業、卸小売業は低い傾向があります。
貧しくなることが明らかな日本においては、専門知識を持ち、稼げる業種・業界を選ぶことが重要です。そこから外れてしまうと、低年収に甘んじることとなります。
賃金交渉をしない日本人の“つつましさ”
日本人は交渉力が弱いことで知られています。強欲であることを恥とする文化が強く、特にお金については弱気な態度が目立ちます。
それを裏付けるデータがあります。リクルートが日本・アメリカ・フランス・デンマーク・中国で働く2500名を対象とし、個人と企業の交換関係について調査した「5カ国リレーション調査」です。その中で、入社時に会社と賃金交渉したかに対する回答を各国で比較したものがあります。
「会社から提示された額で合意した」との回答は日本が62.0%でトップ。次いでアメリカは28.0%、デンマークが24.8%でした。
一方、アメリカは「自分から希望額を伝え、それがかなった」との回答が31.9%でトップです。デンマークは「会社から額を提示された後に、自分の希望を伝え、それがかなった」が23.6%でもっとも多くなっています。