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欧州サッカーの移籍金は予測可能か?強く影響するのは年齢だけじゃない

コラム

AIで日々の小さな判断や意思決定を自動化

 機械学習は、ひとことで言うと、データを「学習」して「予測」あるいは「分類」することを得意としています。

 その高い予測精度をもって、意思決定を自動化できることが、機械学習の技術に期待されていることです。それを実現できるシステムが「AI」(人工知能)と呼ばれています。例えば、文章や画像、動画などのデータを見て、人間が行っている意思決定は、AIに任せられる可能性があります。

 もっというと毎日、現場で繰り返されているような小さな判断や意思決定に、AIは適しています。判断の業務量が多ければ多いほど、大量のデータが集まり、集まったデータを「学習」することで、より高い精度が追求できます。すなわち、量が多く手間もかかっている仕事を自動化できれば、目に見えて生産性があがり、大きな成果が期待できるというわけです。

AIを使う上での課題とは

人工知能

 AIを上手く使っていくうえでの課題としては、次の3点が重要です。

【課題1】大量のデータが必要
 とにかく、「学習」するために大量のデータが必要です。ひとつのデータを数十万件持っていることよりも、判断に使えるデータの種類がたくさんあることが重要です。

【課題2】論理的な説明は出来ない
 例えば、機械学習モデルが「この商品は来月1000個売れる」と予測したとしても、その理由や根拠を説明できません。極端な話、画像から「猫」と「犬」を判別するみたいに根拠や論理を必要としない、作業的な判断ほど得意です。論理的な説明や、根拠が必要なら「統計学」を使った問題解決をおススメします。

【課題3】ビジネス理解と経営判断が成功の鍵
 AIを導入することで、成果をあげるためには、機械学習の技術者に、目的に対する深いビジネス理解が求められます。やってみないと成果が分からないこの分野への投資は、思い切った経営判断のもとで、業務の見直しをする覚悟も必要です。まずは、「初心者よりはいい」くらいの精度で許される業務から小さくAIの活用を始めていくことを、私はおススメします。

 これからもデータサイエンスをもっと身近に感じてもらえるよう、さまざまなケースをご紹介していきたいと思います。

<TEXT/かっこの鎌倉さん>

かっこ株式会社データサイエンス事業部所属 2年目。インターンから新卒としてかっこへ入社。現在は、インターン生の教育やデータサイエンスをもっと身近に知ってもらおうと奔走中。主にデータ分析業務に従事

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